【この記事の結論】 世帯主変更届は世帯主の死亡後14日以内に市区町村役場へ提出します。手数料は無料で、届出書・本人確認書類・印鑑があれば手続きできます。

  • 届出期限 — 世帯主の死亡日から14日以内。届出しないと5万円以下の過料の可能性あり
  • 不要なケース — 一人暮らし・残り世帯員1人・15歳以上が1人のみの場合は届出不要
  • 必要書類 — 届出書(窓口で入手)・本人確認書類・印鑑・国保証(加入者のみ)

この記事の対象読者: 家族の死亡後に世帯主変更届を提出する必要がある方、届出が必要かどうか判断したい方
読んだら今日やること: 世帯の構成を確認し、届出が必要かどうかを判定してから市区町村の窓口に問い合わせましょう

家族が亡くなると、悲しみの中でもさまざまな届出や手続きが必要になります。その中でも早い段階で求められるのが「世帯主変更届」です。

しかし、「そもそも届出は必要なのか」「何を用意すればいいのか」「届出書にはどう書けばいいのか」と迷う方は少なくありません。

この記事では、世帯主変更届の書き方・提出方法・必要書類をわかりやすく解説します。届出が不要なケースの判定方法や、死亡後の他の手続きとの関連もお伝えします。


世帯主変更届とは?

届出の基本情報

世帯主変更届(正式名称: 世帯変更届)とは、世帯主が変わったことを市区町村に届け出る手続きです。住民基本台帳法第25条にもとづく届出で、届出義務が法律で定められています。

項目 内容
届出書の名称 住民異動届(世帯変更届)
届出先 住所地の市区町村役場
届出期限 変更があった日から14日以内
手数料 無料
届出人 新世帯主・同一世帯の世帯員・代理人

届出をしないとどうなる?

住民基本台帳法第52条により、正当な理由なく届出をしない場合は5万円以下の過料が科される可能性があります。

ただし、実際には14日を少し過ぎても受理される場合がほとんどです。届出が遅れた場合でも、できるだけ早く手続きしましょう。


届出が必要なケース・不要なケースの判定

世帯主変更届は、すべての場合に必要なわけではありません。以下の判定基準で確認しましょう。

届出が不要な3つのケース

ケース 理由
故人が一人暮らしだった 世帯が消滅するため変更の必要がない
残された世帯員が1人だけ その人が自動的に新世帯主になる
15歳以上の世帯員が1人だけ 15歳以上の人が自動的に世帯主になる

ポイント: 15歳未満の子どもは世帯主になれないため、残された世帯員に15歳以上の大人が1人と15歳未満の子どもだけの場合は、届出不要で大人が世帯主になります。

届出が必要なケース

世帯主の死亡後、15歳以上の世帯員が2人以上いる場合に届出が必要です。

たとえば、以下のようなケースです。

  • 父(世帯主)が亡くなり、母と成人の子が同居している
  • 祖父(世帯主)が亡くなり、祖母と父が同居している
  • 夫(世帯主)が亡くなり、妻と義母が同居している

簡易判定フロー

  1. 故人が一人暮らしだった → 届出不要
  2. 残りの世帯員は1人だけ → 届出不要
  3. 残りの15歳以上の世帯員は1人だけ → 届出不要
  4. 残りの15歳以上の世帯員が2人以上 → 届出が必要

必要書類と準備するもの

世帯主変更届の提出に必要なものは以下のとおりです。

基本の必要書類

書類 備考
住民異動届(世帯変更届) 窓口で入手、または自治体HPからダウンロード
届出人の本人確認書類 顔写真付き1点(マイナンバーカード・運転免許証等)、または写真なし2点(健康保険証・年金手帳等)
届出人の印鑑 不要な自治体もある。念のため持参を推奨

追加で必要になる場合がある書類

書類 必要な場合
国民健康保険被保険者証 世帯に国保加入者がいる場合
委任状 代理人が届出する場合
代理人の本人確認書類 代理人が届出する場合

世帯主変更届の書き方

届出書の書式は自治体によって多少異なりますが、記入する項目はほぼ共通しています。

記入項目一覧

記入項目 記入例
届出日 令和8年3月10日
届出の種類 「世帯主変更」にチェック
異動日(変更日) 令和8年2月27日(世帯主の死亡日)
異動事由 「世帯主死亡のため」
新世帯主の氏名 安心 花子
新世帯主の生年月日 昭和40年5月15日
旧世帯主の氏名 安心 太郎
届出人の氏名・住所 (届出人本人の情報)
届出人と世帯の関係 「世帯員」または「新世帯主」

書き方の注意点

  • 異動日は世帯主の死亡日を記入する(届出日ではない)
  • 新世帯主は世帯員の話し合いで決める。法律上の優先順位はない
  • 書き間違えた場合は二重線で訂正する(修正液は不可の場合が多い)
  • 不明な点があれば窓口で職員に相談しながら記入できる

提出手順を5ステップで解説

ステップ1: 届出が必要か確認する

前述の判定基準で、世帯主変更届が必要かどうか確認します。不要であれば他の手続き(死亡届や年金の受給停止など)に集中しましょう。

ステップ2: 新世帯主を決める

15歳以上の世帯員が複数いる場合は、誰が新世帯主になるか家族で話し合います。生計を支えている人や、世帯で最も年長の人が選ばれることが多いですが、法律上のルールはありません。

ステップ3: 必要書類を準備する

以下を用意します。

  • 届出人の本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証)
  • 印鑑(念のため)
  • 国民健康保険被保険者証(世帯に加入者がいる場合)
  • 委任状(代理人が届出する場合)

ステップ4: 市区町村の窓口に行く

住所地の市区町村役場に行き、住民異動届(世帯変更届)の用紙をもらいます。記入方法がわからない場合は、窓口で職員に聞きながら記入できます。

ステップ5: 届出書を提出する

記入した届出書と本人確認書類を窓口に提出します。手続きは10〜15分程度で完了します。手数料は無料です。


提出時の注意点・よくあるミス

注意点1: 死亡届の提出が先

世帯主変更届を出す前に、まず死亡届を提出する必要があります。死亡届は死亡を知った日から7日以内が期限です。死亡届を出さないと世帯主変更届は受理されません。

注意点2: 届出人の要件

世帯主変更届を出せる人は限られています。

届出できる人 委任状
新世帯主 不要
同一世帯の世帯員 不要
別世帯の親族(代理人) 必要
知人・葬儀社(代理人) 必要

注意: 同じ住所に住んでいても、住民票上「別世帯」の場合は委任状が必要です。

注意点3: 国民健康保険証の書き換え

世帯主が変わると、国民健康保険証に記載された世帯主名も変わります。世帯主変更届と同時に保険証の書き換え手続きをすると効率的です。


死亡後に必要な他の手続き一覧

世帯主変更届は死亡後に必要な手続きの1つです。他の手続きも漏れなく進めましょう。

手続き 期限 届出先
死亡届 7日以内 市区町村役場
世帯主変更届 14日以内 市区町村役場
年金受給停止届 14日以内(厚生年金は10日) 年金事務所
国民健康保険 資格喪失届 14日以内 市区町村役場
介護保険 資格喪失届 14日以内 市区町村役場
相続放棄 3ヶ月以内 家庭裁判所
準確定申告 4ヶ月以内 税務署
相続税申告 10ヶ月以内 税務署

世帯主変更届は市区町村役場で手続きするため、同じ窓口で国民健康保険や介護保険の手続きもまとめて行うと効率的です。


よくある質問

Q. 世帯主変更届は土日でも提出できますか?

自治体によっては土日や祝日に窓口を開設している場合があります。ただし、多くの自治体では平日の業務時間内(8時30分〜17時15分頃)のみの受付です。事前に自治体のホームページや電話で確認してください。

Q. 世帯主変更届は郵送で提出できますか?

原則として窓口での提出が必要です。郵送での受付は行っていない自治体がほとんどです。ただし、一部の自治体ではオンライン申請に対応している場合があります。

Q. 世帯主変更届の届出期限を過ぎてしまったらどうなりますか?

法律上は5万円以下の過料の対象になりますが、実務上は14日を過ぎても届出は受理されます。気付いた時点で速やかに届出しましょう。届出が遅れた理由を聞かれることがありますが、事情を説明すれば問題になることはほとんどありません。

Q. 新世帯主は誰にすべきですか?

法律上、新世帯主を選ぶルールはありません。一般的には生計を主に支えている人世帯で最年長の成人が選ばれます。家族で相談して決めましょう。


免責事項: この記事は2026年2月時点の法令にもとづく一般的な情報提供を目的としています。届出の手続き方法や必要書類は市区町村によって異なる場合があります。詳しくはお住まいの市区町村役場にお問い合わせください。

最終更新日: 2026年2月27日