「お彼岸はいつから始まるの?」「お供え物は何を持っていけばいいの?」。毎年やってくるお彼岸ですが、正確な日程やマナーがわからず困っている方は多いのではないでしょうか。

お彼岸は春と秋の年2回あり、それぞれ7日間の期間があります。お供え物やお墓参りの手順にもマナーがあるため、知っておくと安心です。

この記事では、2026年のお彼岸の日程をはじめ、お供え物の定番と選び方、お墓参りの手順・服装・持ち物、やってはいけないことまでわかりやすく解説します。

【この記事の結論】 2026年のお彼岸は春3月17〜23日・秋9月20〜26日の各7日間。お供えの相場は3,000〜5,000円です。

  • 2026年の日程 — 春の彼岸入り3月17日(火)〜彼岸明け3月23日(月)、秋の彼岸入り9月20日(日)〜彼岸明け9月26日(土)
  • お供え物の定番 — 春はぼたもち(こしあん)、秋はおはぎ(粒あん)。他家への持参は3,000〜5,000円が目安
  • お墓参りの手順 — 手を清める→墓の掃除→お花・お供え→お線香→合掌→後片付けの6ステップ

この記事の対象読者: お彼岸の日程やお供え物の選び方を知りたい方、お墓参りのマナーを確認したい方

読んだら今日やること: カレンダーにお彼岸の日程を記入し、お墓参りの予定を家族と相談する

お彼岸はいつ?2026年の春・秋の日程

お彼岸は春と秋の年2回あり、それぞれ7日間の期間があります。ここでは2026年の具体的な日程と、お彼岸の意味・由来を解説します。

お彼岸の意味と由来

お彼岸は日本独自の仏教行事です。「彼岸(ひがん)」とは悟りの世界、つまり「あの世」を意味します。反対に「此岸(しがん)」は迷いの世界、つまり「この世」のことです。

春分の日と秋分の日は、太陽が真東から昇り真西に沈みます。仏教では西の方角に極楽浄土(西方浄土)があるとされるため、この日は「あの世」と「この世」が最も近づく日と考えられてきました。

そのためお彼岸はご先祖様を供養し、自らも仏教の修行を積む大切な期間とされています。

2026年のお彼岸の日程

春のお彼岸 秋のお彼岸
彼岸入り 3月17日(火) 9月20日(日)
中日(ちゅうにち) 3月20日(金・祝) 9月23日(水・祝)
彼岸明け 3月23日(月) 9月26日(土)
期間 7日間 7日間

「中日」とは期間のちょうど真ん中の日のことです。春の中日は「春分の日」、秋の中日は「秋分の日」にあたります。

春分の日・秋分の日は毎年変わる

お彼岸の日程が毎年少しずつ異なるのは、春分の日・秋分の日が年によって変わるためです。

これらの日付は国立天文台が天文観測に基づいて算出し、毎年2月1日に翌年分が官報で発表されます。地球の公転周期が365日ぴったりではないため、1日前後することがあります。

お彼岸のお供え物は何がいい?定番と選び方

お彼岸にはご先祖様へのお供え物を用意します。何を選べばよいのか、定番の品と選び方を紹介します。

おはぎとぼたもちの違い

お彼岸のお供え物といえば、おはぎとぼたもちが最も定番です。実はこの2つは基本的に同じ食べ物ですが、季節によって呼び方が変わります。

ぼたもち おはぎ
季節 春のお彼岸 秋のお彼岸
由来 牡丹(ぼたん)の花 萩(はぎ)の花
あんこ こしあん 粒あん
大きさ 大きめ(牡丹の花に見立てて) 小ぶり(萩の花に見立てて)

小豆には邪気を払う力があるとされ、ご先祖様への供養として古くからお供えされてきました。

お供え物の定番一覧

おはぎやぼたもち以外にも、お彼岸にふさわしいお供え物はたくさんあります。

お供え物 具体例 ポイント
おはぎ・ぼたもち 手作りまたは和菓子店で購入 最も定番のお供え物
彼岸団子 白い団子を積み重ねたもの 丸い形が仏様の教えを象徴
季節の果物 りんご、みかん、ぶどう等 丸い形のものが好まれる
故人の好物 好きだった食べ物や飲み物 故人を偲ぶ気持ちが大切
お菓子 和菓子・洋菓子・焼き菓子 日持ちするものが便利
お花 菊、りんどう、カーネーション 春は桜やチューリップも

仏壇にお供えする場合は、花・香(線香)・灯燭(ろうそく)・浄水(水)・飲食(食べ物)の「五供(ごく)」が基本とされています。

お供え物の金額相場

お彼岸のお供え物を他家に持参する場合の金額相場は以下のとおりです。

場面 金額の目安
通常のお彼岸 3,000〜5,000円
初彼岸(亡くなって初めてのお彼岸) 5,000〜10,000円

高価すぎるとかえって相手に気を遣わせてしまいます。3,000〜5,000円程度の品を選ぶのが無難です。

掛け紙(のし)の書き方マナー

お供え物を他家に持参する場合は、掛け紙(のし紙)をかけるのがマナーです。

項目 選び方
水引 白黒または双銀の「結び切り」
表書き 「御仏前」「御佛前」「御供」
名前 水引の下にフルネーム
かけ方 外掛け(包装紙の外側)

「結び切り」は「繰り返さない」という意味があり、弔事にふさわしい水引です。蝶結びは「何度でも繰り返す」意味があるため、使わないようにしましょう。

お彼岸のお墓参りの手順と持ち物は?

お彼岸にはお墓参りをするのが一般的です。持ち物や手順、服装のマナーを確認しておきましょう。

持ち物チェックリスト

お墓参りに必要な持ち物は以下のとおりです。

持ち物 用途
お線香 ご先祖様への供養
ろうそく お線香に火をつける
ライター・マッチ 点火用
お花(仏花) 花立てに供える
お供え物 食べ物・飲み物
数珠(じゅず) 合掌時に使用
ほうき・ちりとり 墓所の清掃用
雑巾・スポンジ 墓石の水拭き用
バケツ 水くみ・清掃用
ゴミ袋 枯れ葉やゴミの持ち帰り用

霊園によってはバケツやほうきを貸し出してくれるところもあります。事前に確認しておくとよいでしょう。

お墓参りの手順

お墓参りの基本的な手順は以下の6ステップです。

  1. 手を洗い清める: 霊園の手洗い場で手を清めてからお墓に向かう
  2. お墓の掃除: 枯れ葉やゴミを取り除き、雑草を抜く。墓石を水で濡らした雑巾で丁寧に拭く
  3. お花・お供え物を供える: 花立てにお花を生け、お供え物を半紙や懐紙の上に置く
  4. お線香をあげる: ろうそくに火をつけ、お線香に火を移す。火は口で吹き消さず、手であおいで消す
  5. 合掌・礼拝: 数珠を手にかけ、目を閉じて合掌する。故人やご先祖様に感謝の気持ちを伝える
  6. 後片付け: お供えした食べ物は持ち帰る。お花と線香はそのまま置いてよい(霊園のルールに従う)

お線香の火を口で吹き消してはいけないのは、人間の息は「穢れ(けがれ)」とされるためです。必ず手であおいで消しましょう。

服装のマナー

お彼岸のお墓参りでは、喪服を着る必要はありません。普段着で問題ないですが、以下の点に気をつけましょう。

OK NG
落ち着いた色(黒・グレー・ネイビー) 派手な色や柄物
露出の少ない服装 短パンやミニスカート
歩きやすい靴(スニーカーもOK) ハイヒールやサンダル
シンプルなアクセサリー 毛皮やファー(殺生を連想)

砂利道が多い墓地では、歩きやすい靴を選ぶのが大切です。

時間帯はいつがいい?

お墓参りは午前中に行くのが望ましいとされています。朝の時間帯は神聖で清らかとされ、ご先祖様への敬意を示す意味があります。

ただし絶対的なルールではないため、午後に行っても問題はありません。日没後の暗い時間帯は足元が危険なため避けましょう。

お墓が遠方にある方は、お墓の維持管理が負担になることもあります。「墓じまいの費用相場」の記事も参考にしてみてください。

お彼岸でやってはいけないことは?

お彼岸はご先祖様を敬う期間です。以下のことに気をつけましょう。

お供え物を墓前に放置する

食べ物のお供え物をお墓に置きっぱなしにすると、カラスや動物が荒らしてしまいます。また食べ物の汁や油が墓石に染み込み、シミの原因にもなります。

お供え物は必ず持ち帰りましょう。持ち帰ったお供え物は、家族でいただくのが一般的です。

お墓にお酒をかける

故人がお酒好きだったからといって、墓石にお酒をかけるのは避けましょう。アルコールが墓石の表面を傷め、変色やシミの原因になります。

お酒をお供えする場合は、容器に入れたまま墓前に置き、帰りに持ち帰るようにしましょう。

火の始末を怠る

お線香やろうそくの火の始末は必ず行いましょう。風が強い日は特に注意が必要です。完全に消火してから帰るのがマナーです。

慶事は控えるべき?

「お彼岸に結婚式や引っ越しをしてはいけない」という言い伝えがありますが、これは地域や家庭による考え方の違いが大きいです。

仏教的にはお彼岸に慶事を行ってはいけないという教えはありません。ただし年配の方の中には気にされる方もいるため、家族や親族に相談してから決めるとよいでしょう。

お墓参りに行けない場合でも、自宅で手元供養をする方法があります。「手元供養のやり方とデメリット」もあわせてご覧ください。

お彼岸とお盆の違いは?

お彼岸とお盆はどちらもご先祖様を供養する行事ですが、意味や時期、やることが異なります。

項目 お彼岸 お盆
時期 春分・秋分の日の前後3日間(年2回) 8月13日〜16日(年1回)
意味 この世からあの世に近づく ご先祖様がこの世に帰ってくる
方向 こちらからご先祖様に会いに行く ご先祖様が帰ってくるのをお迎えする
主な行事 お墓参り、お供え 迎え火・送り火、精霊棚、盆踊り
お供え物 おはぎ・ぼたもち 精霊馬(きゅうり・なす)
由来 日本独自の仏教行事 インド・中国由来の仏教行事

お彼岸は「こちらからご先祖様に会いに行く」行事、お盆は「ご先祖様をお迎えする」行事と覚えておくとわかりやすいです。

遺骨の管理についてお悩みの方は「遺骨の引き取り義務」の記事も参考にしてください。

お盆の日程やお供え物・迎え火について詳しく知りたい方は「お盆はいつ?お供え物と迎え火・送り火のやり方」をご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q. お彼岸にお墓参りに行けない場合はどうすればいい?

お彼岸の期間中にお墓参りに行けない場合は、自宅の仏壇にお供え物をしてご先祖様に手を合わせるだけでも十分です。仏壇がない場合は、故人の写真の前で手を合わせるだけでも構いません。お彼岸の前後にお墓参りに行くのもよいでしょう。

Q. お彼岸のお供えにのしは必要?

他家にお供え物を持参する場合は、掛け紙(のし紙)をかけるのがマナーです。白黒または双銀の「結び切り」の水引を選び、表書きは「御仏前」「御供」とします。自宅の仏壇にお供えする場合は、のしは不要です。

Q. おはぎとぼたもちは何が違う?

基本的には同じ食べ物ですが、季節によって呼び方が変わります。春のお彼岸では牡丹の花にちなんで「ぼたもち」(こしあん・大きめ)、秋のお彼岸では萩の花にちなんで「おはぎ」(粒あん・小ぶり)と呼びます。

Q. お彼岸に仏壇がない場合はどうすればいい?

仏壇がなくても問題ありません。故人の写真やお位牌があれば、その前にお花やお供え物を用意して手を合わせましょう。特別な道具がなくても、故人を偲ぶ気持ちが大切です。

まとめ

2026年の春のお彼岸は3月17日(火)〜23日(月)、秋のお彼岸は9月20日(日)〜26日(土)です。

お供え物は春はぼたもち、秋はおはぎが定番です。他家に持参する場合の金額相場は3,000〜5,000円で、掛け紙には白黒の結び切りの水引を使い、「御仏前」「御供」と書きましょう。

お墓参りでは、掃除道具・お線香・お花・お供え物を持参し、掃除→お供え→合掌の順に行います。服装は普段着で構いませんが、落ち着いた色合いを選びましょう。お供え物は必ず持ち帰ることを忘れずに。

お彼岸は「ご先祖様に会いに行く」大切な行事です。忙しい方もお彼岸の期間中に少しの時間を見つけて、ご先祖様に感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。


※この記事は一般的な情報提供を目的としています。地域や宗派によってしきたりが異なる場合があります。

最終更新日: 2026年2月22日

参考情報・出典