「生前整理をしたいけれど、何から始めればいいの?」と悩んでいませんか。

生前整理とは、元気なうちに身の回りの物や財産を整理しておくことです。いざ始めようと思っても、やることが多くて手が止まってしまう方は少なくありません。

この記事では、生前整理のやり方を5つのステップに分けて解説します。40代・50代から取り組める具体的な進め方やコツもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。大量の不用品がある場合は、買取屋さんグループのような出張買取サービスを活用すると手間が省けます。

生前整理とは?始めるべきタイミングと3つのメリット

まずは生前整理の基本と、早めに始めるメリットを確認しましょう。

生前整理の意味と遺品整理との違い

生前整理とは、自分が元気なうちに持ち物や財産を見直し、必要なものと不要なものを整理する活動です。

遺品整理が「亡くなった後にご遺族が行う」のに対して、生前整理は「ご本人が生きているうちに自分の意思で行う」点が大きな違いです。

自分の判断で整理できるため、大切なものを確実に残せます。また、財産の分け方や葬儀の希望なども、自分の意思で決められます。

40代・50代から始めるメリット

「生前整理はまだ早い」と感じるかもしれません。しかし、40代・50代から始めることには次のようなメリットがあります。

メリット 内容
体力に余裕がある 家具の移動や不用品の搬出は体力が必要。元気なうちの方がスムーズ
判断力がある 必要・不要の判断や書類の整理には集中力が求められる
時間に余裕がある 焦らず少しずつ進められる。数年かけてもOK
家族と相談しやすい 元気なうちなら、家族と落ち着いて話し合える
セカンドライフの準備になる 物や生活を見直すことで、この先の暮らしをより快適にできる

生前整理は「終わり」の準備ではなく、「これから」をより良くするための前向きな活動です。

生前整理の進め方|5つのステップで解説

生前整理の具体的なやり方を、以下の5ステップで進めていきます。

  1. 整理する範囲を決める
  2. 物の仕分け・不用品の整理
  3. デジタルデータの整理
  4. 財産・資産の整理
  5. エンディングノート・遺言書の作成

それぞれ順番に見ていきましょう。

STEP1 整理する範囲を決める

いきなり全てに手をつけると、途中で挫折しやすくなります。まずは「何を整理するか」の範囲を決めましょう。

まずは「やることリスト」を作ろう

生前整理でやるべきことを書き出し、全体像を把握します。一般的なやることリストは次のとおりです。

  • 身の回りの物の仕分け・処分
  • デジタルデータの整理(スマホ・パソコン・SNSなど)
  • 財産・資産の棚卸し(預貯金・不動産・保険など)
  • エンディングノートの作成
  • 遺言書の検討
  • 家族との話し合い

全てを一度にやる必要はありません。リストを作ることで、やるべきことが明確になります。

優先順位のつけ方

やることリストができたら、優先順位をつけましょう。おすすめは以下の順番です。

  1. 物の整理(目に見えて成果が分かりやすい)
  2. デジタルデータの整理(放置するとリスクが高い)
  3. 財産の整理(家族の負担軽減に直結する)
  4. エンディングノートの作成(上の3つを整理した後だとスムーズ)

最初に「物の整理」から始めるのがおすすめです。部屋がすっきりすると達成感が得られ、次のステップへのモチベーションにつながります。

STEP2 物の仕分け・不用品の整理

生前整理の中で最も時間がかかるのが、物の仕分けです。カテゴリ別に判断基準を決めると、スムーズに進められます。

カテゴリ別の仕分け判断基準

物を仕分けるときは、以下のカテゴリに分けて判断すると効率的です。

カテゴリ 残す基準 処分の目安
衣類 1年以内に着たもの 3年以上着ていないもの
書類 契約書・保険証券・年金関連 古いパンフレット・DMなど
家具・家電 日常的に使っているもの 壊れている・使っていないもの
食器・日用品 家族の人数分+来客用少量 重複しているもの
思い出の品 特に大切なもの数点 写真に撮ってデータで保存
本・雑誌 繰り返し読むもの 1年以上開いていないもの

ポイント「まだ使えるから」ではなく「今の自分に必要か」で判断するのがコツです。使えるかどうかではなく、使っているかどうかを基準にしましょう。

迷ったときは「保留ボックス」を活用

すぐに判断できないものは、「保留ボックス」に入れておきましょう。

半年から1年ほど期間を置いて、改めて必要かどうか判断します。期間を過ぎても使わなかったものは、処分して問題ないでしょう。

無理にその場で決めようとすると、ストレスがたまります。「迷ったら保留」でOKです。

不用品の処分方法4つ

仕分けが終わったら、不用品を処分します。主な処分方法は4つあります。

方法 メリット 向いているもの
自治体のごみ収集 費用が安い 日常の不用品
リサイクルショップ・出張買取 お金になる場合がある ブランド品・家電・楽器など
フリマアプリ 高値で売れることも 状態の良い衣類・小物
不用品回収業者 大量処分が一度にできる 家具・大型家電など

注意不用品回収業者に依頼する場合は、「一般廃棄物収集運搬業許可」を持つ業者を選びましょう。無許可の業者とのトラブル事例も報告されています。

STEP3 デジタルデータ・デジタル遺品の整理

近年、特に重要性が高まっているのがデジタルデータの整理です。

スマホやパソコンに保存されたデータ、SNSアカウント、ネット銀行の口座などは、本人以外がアクセスしにくいため、放置すると家族の大きな負担になります。

リストアップすべき4つの情報

デジタル遺品の整理で最も大切なのは、情報のリストアップです。以下の4項目をメモやノートにまとめましょう。

項目 記載する内容の例
サービス名 Gmail、LINE、Amazon、楽天証券など
アカウントID メールアドレスやユーザー名
登録メールアドレス そのサービスに紐づいたメールアドレス
パスワード ログインパスワード

このリストがあるだけで、万が一のときに家族がスムーズに対応できます。

注意パスワードの記載は慎重に扱いましょう。リストは信頼できる家族にのみ保管場所を伝え、他人の目に触れない場所に保管してください。

不要なアカウント・サブスクの解約

使っていないSNSアカウントや有料サブスクリプションは、早めに解約・削除しておきましょう。

特に注意したいのは、以下のサービスです。

  • 動画・音楽のサブスクリプション(Netflix、Spotifyなど)
  • クラウドストレージ(iCloud、Google Oneの有料プランなど)
  • 使っていないSNS(放置すると不正利用されるリスクがある)
  • ネットショッピングのアカウント(クレジットカード情報が登録されている場合がある)

定期的に課金されるサービスは、本人が亡くなった後も請求が続く場合があります。不要なものは早めに整理しておくと安心です。

STEP4 財産・資産の整理

財産の整理は、ご家族がスムーズに相続手続きを進めるために欠かせないステップです。

財産リストの作り方

所有している財産をリスト化しましょう。主な項目は以下のとおりです。

分類 具体例
預貯金 銀行名・支店名・口座番号
有価証券 株式・投資信託・債券など
不動産 土地・建物・マンションなど
保険 生命保険・医療保険の契約内容
年金 公的年金・企業年金の種類
借入金・ローン 住宅ローン・カードローンなど

プラスの財産だけでなく、借入金やローンなどのマイナスの財産もリストに含めることが大切です。

銀行口座・クレジットカードの整理

長年使ううちに増えた銀行口座やクレジットカードは、この機会に整理しましょう。

  • 使っていない銀行口座は解約する — 口座が多いと、相続手続きでご家族の手間が増えます
  • クレジットカードは必要最低限にする — 年会費がかかるカードの見直しも兼ねて整理
  • 口座情報をリスト化する — 銀行名・支店名をメモしておくだけでも役立ちます

口座の存在を家族が知らないと、相続財産の把握が困難になります。どの銀行に口座があるかだけでも記録に残しておきましょう。

STEP5 エンディングノート・遺言書の作成

物・デジタルデータ・財産の整理が進んだら、その内容をエンディングノートにまとめましょう。

エンディングノートに書くべき10項目

エンディングノートとは、自分の希望や情報を家族に伝えるためのノートです。法的な効力はありませんが、家族にとって貴重な手がかりになります。

主な記載項目は以下の10個です。

# 項目 記載内容の例
1 自分の基本情報 氏名・生年月日・本籍・マイナンバー
2 家族・親族の連絡先 配偶者・子・兄弟姉妹の連絡先
3 友人・知人の連絡先 訃報を伝えてほしい方の名前・連絡先
4 医療・介護の希望 延命治療の希望、かかりつけ医の情報
5 葬儀の希望 葬儀の規模・形式・呼んでほしい方
6 お墓の希望 埋葬方法・お墓の場所
7 年金・保険の情報 加入している年金・保険の一覧
8 財産の情報 預貯金・不動産・有価証券の一覧
9 デジタル関連の情報 アカウント一覧・パスワードの保管場所
10 家族へのメッセージ 感謝の気持ちや伝えたいこと

ポイント全項目を一度に書く必要はありません。書きやすいところから少しずつ埋めていきましょう。内容は定期的に見直し、変更があれば更新してください。

エンディングノートと遺言書の違い

エンディングノートと遺言書は、それぞれ役割が異なります。

項目 エンディングノート 遺言書
法的効力 なし あり
内容 自由(希望・メッセージなど) 財産の分配方法が中心
形式 自由(市販ノート・アプリなど) 法律で定められた形式が必要
作成の難易度 簡単 専門家への相談が推奨

財産の分け方に法的な拘束力を持たせたい場合は、エンディングノートとは別に遺言書の作成を検討しましょう。遺言書の作成は、行政書士や司法書士などの専門家に相談するのがおすすめです。

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生前整理をスムーズに進める5つのコツ

ここまで5ステップの進め方を解説しました。最後に、挫折せずにスムーズに進めるためのコツをご紹介します。

1. コツコツ少しずつ進める

一気に全てを片付けようとすると、途中で疲れて投げ出してしまいがちです。「1日1か所」「週末に1時間だけ」など、無理のないペースで進めましょう。

2. 家族と一緒に進める

生前整理は一人で抱え込まず、家族と相談しながら進めるのがおすすめです。形見として残してほしいものや、葬儀・お墓の希望も共有しておくと安心です。

3. 完璧を目指さない

全てを完璧に整理しようとすると、なかなか進みません。「とりあえず始める」ことが大切です。最初は大まかに分類するだけでも十分です。

4. 定期的に見直す

生前整理は一度やれば終わりではありません。生活や考え方の変化に合わせて、1年に1回ほど見直す習慣をつけましょう。

5. 必要に応じて専門業者を活用する

物の量が多い場合や、体力的に不安がある場合は、専門業者に依頼するのも一つの方法です。仕分けのアドバイスから不用品の処分まで対応してくれます。また、部屋全体の清掃が必要な場合は、ダスキンの定期おそうじサービスを利用するのも効率的です。

生前整理を業者に依頼する場合の費用相場

「自分だけでは難しい」と感じたら、専門業者への依頼を検討しましょう。

間取り別の料金目安

生前整理業者に依頼した場合の費用相場は、部屋の広さや荷物の量によって異なります。一般的な目安は以下のとおりです。

間取り 費用相場
1K・1R 3万〜8万円
1DK 5万〜12万円
1LDK 7万〜20万円
2DK 10万〜25万円
2LDK 15万〜30万円
3LDK 17万〜50万円
4LDK以上 22万〜60万円以上

※ 上記は一般的な目安です。荷物の量や作業内容によって変動します。

費用には、人件費・車両費・廃棄物処分費などが含まれるのが一般的です。買取対応の業者であれば、不用品の買取額を費用から差し引いてもらえる場合もあります。

業者選びの3つのポイント

信頼できる業者を選ぶために、以下の3点を確認しましょう。

  1. 「一般廃棄物収集運搬業許可」を持っているか — 正式な許可のない業者は避ける
  2. 見積もりが明確か — 追加料金の有無を事前に確認。3社以上の相見積もりがおすすめ
  3. 口コミ・実績があるか — ホームページや比較サイトで評判を確認

ポイント見積もりは無料の業者がほとんどです。実際にスタッフに自宅を見てもらい、正確な見積もりを取りましょう。

生前整理に関するよくある質問

Q. 生前整理は何歳から始めるべき?

A. 始める年齢に決まりはありません。ただし、体力と判断力に余裕がある40代〜50代のうちから少しずつ始めるのがおすすめです。大きな家具の移動や書類の整理には体力が必要なため、元気なうちに取り組む方がスムーズに進みます。

Q. 一人暮らしでも生前整理は必要?

A. 一人暮らしの方こそ、生前整理が大切です。万が一のとき、離れて暮らす家族や親族が手続きを行うことになります。財産やアカウントの情報をまとめておくと、ご家族の負担を大幅に減らせます。

Q. 生前整理にかかる期間はどれくらい?

A. 物の量や範囲にもよりますが、自分で行う場合は数か月から1年程度が目安です。一度に終わらせる必要はありません。週末ごとに少しずつ進めれば、半年ほどで大まかな整理が完了するケースが多いです。

Q. エンディングノートはどこで買える?

A. 書店や文具店で市販されています。価格は1,000円〜2,000円程度のものが一般的です。また、自治体の窓口や葬儀社が無料配布しているケースもあります。スマートフォンのアプリで作成する方法もあります。

Q. 生前整理と老前整理の違いは?

A. 生前整理は「死後のことを見据えた整理」で、財産やエンディングノートの作成も含みます。老前整理は「老いる前に暮らしを快適にする整理」で、主に物の片付けが中心です。実際には重なる部分が多く、どちらも40代〜50代から始めるのがおすすめです。

生前整理が難しいと感じたら、プロに相談してみましょう物の量が多い場合や、何から手をつけていいか分からない場合は、専門業者に依頼するのも一つの方法です。遺品整理110番なら、生前整理の仕分けから不用品の処分までまとめて対応してもらえます。遺品整理110番に無料相談してみる →

まとめ

生前整理のやり方を5つのステップで解説しました。改めて手順を振り返ります。

  1. 整理する範囲を決める — やることリストを作り、優先順位をつける
  2. 物の仕分け・不用品の整理 — カテゴリ別に判断基準を決めて仕分ける
  3. デジタルデータの整理 — アカウント情報をリスト化し、不要なサービスを解約
  4. 財産・資産の整理 — 預貯金・不動産・保険をリスト化する
  5. エンディングノートの作成 — 希望や情報を10項目にまとめて記録

生前整理は、一度に全てを完了させる必要はありません。まずは身近な物の仕分けから始めて、少しずつ進めていきましょう。

整理を進めることで、残されるご家族の負担が軽くなるだけでなく、ご自身の暮らしもすっきりと快適になります。この記事をきっかけに、できることから始めてみてください。


※ この記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の事情については、専門家(弁護士・税理士・行政書士など)にご相談ください。

最終更新日: 2026年2月18日