「親の介護、いつかは考えないといけないけれど、何から始めたらいいか分からない…」と感じていませんか。

この記事では、親の介護準備をいつから始めるべきか、具体的に何をすればよいかを分かりやすく解説します。年代別の準備アクションや費用の目安、親に聞いておくべきことのチェックリストもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

【この記事の結論】 親の介護準備は、親が元気な40〜50代のうちから始めるのがベストです。介護費用は月平均5.3万〜13.8万円かかります。

  • 40代から始めるべき理由 — 75歳を過ぎると要介護リスクが急増し、介護は突然始まるケースが大半
  • 準備すべき8つのこと — 親の健康状態の把握、費用計画、家族の役割分担、地域包括支援センターの確認など
  • 介護費用の目安 — 在宅介護は月平均5.3万円、施設介護は月平均13.8万円

この記事の対象読者: 親が元気なうちに介護の準備を始めたい40〜60代の方、親の介護費用がいくらかかるか不安な方、何から準備すればよいか分からない方 読んだら今日やること: 親のかかりつけ医と服薬中の薬を確認して、メモしておきましょう

親の介護準備はいつから始めるべき?

介護経験者の約7割が「40代から準備を始めるべきだった」と回答しており、親が元気なうちに準備を始めることが推奨されています。

介護が始まると食事の準備も大きな課題になります。Dr.つるかめ キッチンのような宅配弁当サービスを事前に知っておくと安心です。

「まだ先の話」と思いがちですが、介護は突然始まるケースがほとんどです。転倒・骨折、脳卒中、認知症の発症など、ある日を境に急に介護が必要になることが多いのです。

75歳を過ぎると要介護リスクが急増する

厚生労働省のデータによると、要介護認定を受ける割合は年齢とともに急激に上がります。

年齢層 要介護認定率の目安
65〜74歳 約4%
75歳以上 約32%(約3人に1人)
85歳以上 約60%

75歳を過ぎると約3人に1人が要介護認定を受けるため、親が70代のうちに準備を進めておくのが理想です。

年代別:いつ何を準備すべきか

あなたの年代 親の年齢目安 やるべきこと
40代 65〜75歳 親の健康状態を把握、地域包括支援センターの場所を確認、介護保険制度の基礎知識を学ぶ
50代 75〜85歳 親の希望を聞く(施設 or 在宅)、費用の見通しを立てる、家族で役割分担を話し合う
60代 85歳以上 具体的な介護プランの策定、必要な手続きの実行、在宅介護の環境整備

終活はいつから始める?何をする?の記事でも、早めの準備の重要性を解説しています。

介護が始まる前にやるべき8つの準備

具体的に何を準備すればよいのか、8つの項目に分けてご紹介します。

準備1:親の健康状態を把握する

親のかかりつけ医、持病、服薬中の薬を確認しておくことが、介護準備の第一歩です。

介護が必要になったとき、医療機関との連携がスムーズになります。以下の情報を確認してメモしておきましょう。

  • かかりつけ医の名前・連絡先
  • 持病やアレルギーの有無
  • 現在服薬中の薬の名前と量
  • 過去の入院歴・手術歴
  • 健康診断の結果(直近のもの)

準備2:親の希望を聞いておく

「介護が必要になったらどうしたい?」という話題は切り出しにくいものですが、親の意思を事前に確認しておくことは非常に大切です。

聞いておきたいポイント:

  • 在宅で介護を受けたいか、施設に入りたいか
  • 延命治療に対する考え
  • 介護してほしい人(配偶者、子ども、プロなど)
  • 生活の中で大切にしていること

日常の会話の中で自然に聞くのがコツです。「テレビで介護の話題をやっていたけど…」のように話を切り出すと、抵抗感が少なくなります。

準備3:介護費用の資金計画を立てる

介護にかかる費用は、在宅介護で月平均5.3万円、施設介護で月平均13.8万円が目安です。

介護費用の全体像を確認しておきましょう。

費用の種類 金額の目安 備考
一時費用(住宅改修・福祉用具など) 平均47万円 介護開始時にかかる
在宅介護の月額費用 平均5.3万円 介護保険の自己負担含む
施設介護の月額費用 平均13.8万円 施設の種類で大きく変動
介護期間の平均 約4年7ヶ月 個人差が大きい

介護費用の原則は「親のお金で賄う」ことです(出典:生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」)。まず親の年金額、預貯金、保険加入状況を把握し、不足分をどう補うか家族で話し合いましょう。

老人ホームの費用相場では、施設の種類別の費用を詳しく解説しています。

準備4:家族で役割分担を話し合う

兄弟姉妹がいる場合、誰がどのように介護に関わるかを事前に決めておくことが重要です。

話し合うべきこと:

  • 主たる介護者は誰か
  • 金銭的な負担はどう分担するか
  • 遠方に住む家族はどう関わるか
  • 緊急時の連絡体制

介護が始まってから「誰がやるか」を話し合うと、感情的になりやすくトラブルの原因になります。元気なうちに冷静に話し合っておきましょう。

準備5:地域包括支援センターの場所を確認する

地域包括支援センターは、介護に関するあらゆる相談を無料で受け付けている公的な窓口です。

介護が始まる前でも相談できるため、場所と連絡先を確認しておきましょう。

地域包括支援センターでは、以下のサポートが受けられます。

  • 介護予防に関する情報提供
  • 介護保険の申請サポート
  • ケアマネジャーの紹介
  • 認知症に関する相談
  • 高齢者虐待・権利擁護の相談

全国に約5,400か所あり、親が住んでいる市区町村の役場に問い合わせれば、最寄りのセンターを教えてもらえます。

準備6:介護保険制度を理解しておく

介護保険制度(厚生労働省)を利用すれば、介護サービスの自己負担は原則1〜3割に抑えられます。

介護保険の基本的なしくみを押さえておきましょう。

項目 内容
対象者 65歳以上(第1号被保険者)
利用条件 要介護認定を受けること
自己負担 1〜3割(所得により変動)
申請窓口 市区町村の介護保険課 or 地域包括支援センター
認定までの期間 約1ヶ月

要介護認定の申請は、本人が難しい場合は家族が代理で行えます。介護保険の申請方法で手順を詳しく解説していますので、あわせて確認してみてください。

準備7:親の家のバリアフリー状態を確認する

在宅介護を視野に入れるなら、親の家の段差や手すりの状況をチェックしておきましょう。

確認ポイント:

  • 玄関の段差と手すりの有無
  • トイレ・浴室の広さと手すり
  • 廊下の幅(車椅子が通れるか)
  • 寝室から水回りまでの動線
  • 階段の有無と代替手段

介護保険を利用すれば、住宅改修費として最大20万円(自己負担1〜3割)の支給を受けられます。

準備8:エンディングノートを活用する

親の希望や必要な情報を一か所にまとめておくのに便利なのがエンディングノートです。

介護に関する情報だけでなく、財産管理や葬儀の希望なども記録できるため、家族にとって貴重な情報源になります。

エンディングノートの書き方を参考に、親と一緒に少しずつ書き進めてみてはいかがでしょうか。

介護準備の一つに「食事サポート」も加えましょう
介護が始まると毎日の食事づくりが大きな負担になります。制限食対応の宅配弁当を知っておくと、いざというとき助かります。
Dr.つるかめ キッチンのメニューを見る →

親に聞いておくべきことチェックリスト

介護準備で最も大切なのは「親の情報」を把握しておくことです。以下のチェックリストを活用してください。

健康・医療に関すること

  • [ ] かかりつけ医の名前と連絡先
  • [ ] 持病・既往歴
  • [ ] 服薬中の薬の名前と量
  • [ ] アレルギーの有無
  • [ ] 健康保険証・介護保険証の保管場所

お金に関すること

  • [ ] 年金の受給額(月額)
  • [ ] 預貯金のおおまかな金額と金融機関
  • [ ] 保険の加入状況(生命保険・介護保険・医療保険)
  • [ ] 固定資産の有無(不動産など)
  • [ ] 月々の生活費の目安

介護の希望に関すること

  • [ ] 在宅介護と施設介護のどちらを希望するか
  • [ ] 延命治療に対する考え
  • [ ] 介護を頼みたい人(家族・プロ)
  • [ ] 日常生活で大切にしていること
  • [ ] 住み慣れた地域にこだわりがあるか

ポイント 一度にすべてを聞こうとせず、何回かに分けて自然に確認するのがコツです。「万が一のときに困らないように、少しだけ教えてね」と前置きすると、親も安心して話してくれるでしょう。

介護準備でよくある失敗と対策

準備段階でよくある失敗パターンと、その対策をまとめました。

よくある失敗 なぜ起こるか 対策
「まだ大丈夫」と準備を先延ばしにする 介護が突然始まるイメージがない 75歳以上の要介護率(約32%)を知り、今から行動する
親の経済状況を把握していない お金の話はタブー視しがち エンディングノートを活用して自然に確認する
兄弟で介護方針が合わない 事前に話し合いをしていない 親が元気なうちに家族会議を開く
自分一人で抱え込む 「自分がやらなきゃ」という責任感 地域包括支援センターやケアマネに相談する
介護保険制度を知らない 制度の情報を得る機会がない この記事の「準備6」を参考に基本を学んでおく

よくある質問

Q. 親に介護の話を切り出すタイミングは?

A. テレビや新聞で介護の話題が出たときが自然なタイミングです。「うちはどうする?」と軽く聞いてみましょう。帰省時やお盆・正月など、家族が集まる機会を活用するのもおすすめです。

Q. 介護費用は親のお金で足りる?足りない場合は?

A. まず親の年金額と預貯金を確認しましょう。不足する場合は、高額介護サービス費制度(月の自己負担上限は一般世帯で44,400円)や、自治体の介護助成制度を活用できます。介護施設の種類と選び方で費用の比較もできます。

Q. 一人っ子で兄弟がいない場合はどうすればよい?

A. 地域包括支援センターやケアマネジャーに相談し、介護保険サービスを最大限に活用しましょう。身元保証サービスや成年後見制度の利用も選択肢になります。一人で抱え込まず、プロの力を借りることが大切です。

Q. 遠方に住んでいて親の近くにいない場合は?

A. 遠距離介護は不可能ではありません。地域包括支援センターへの相談、見守りサービスの利用、親のご近所との関係構築などが有効です。帰省時に地域のサービス事業者と顔を合わせておくと、いざというときスムーズに連携できます。

Q. 要介護認定はどのタイミングで申請すればよい?

A. 親の日常生活に不安を感じたら、早めに申請するのがおすすめです。認定までに約1ヶ月かかるため、「介護が必要かも」と思ったらすぐに動きましょう。要介護認定の基準と区分で詳しく解説しています。

介護の食事準備を楽にする方法
親の介護が始まったら、食事の準備は宅配弁当に任せるのも一つの選択肢です。
制限食対応の宅配弁当を確認する →

まとめ

親の介護準備について、いつから始めるべきか、何をすればよいかを解説しました。

  • 準備は親が元気な40〜50代のうちに始めるのがベスト
  • 8つの準備項目(健康状態の把握、希望の確認、費用計画、役割分担、地域包括支援センター、介護保険、バリアフリー、エンディングノート)を順に進める
  • 介護費用は在宅で月5.3万円、施設で月13.8万円が目安
  • 親に聞いておくべきことをチェックリストで確認
  • 一人で抱え込まず、地域包括支援センターに相談する

「いつかやらなきゃ」と思い続けるよりも、今日できる小さな一歩を踏み出すことが大切です。まずは親のかかりつけ医と服薬中の薬を確認するところから始めてみてください。


※ この記事は一般的な情報提供を目的としています。 個別の事情については、専門家(ケアマネジャー・社会福祉士・地域包括支援センターなど)にご相談ください。

最終更新日: 2026年2月23日