「今の保険で本当に足りるのだろうか」「保険料を払いすぎていないだろうか」と不安を感じたことはありませんか。

この記事では、必要保障額の計算方法を年代別の具体例とともにわかりやすく解説し、自分に合った生命保険の選び方をご紹介します。

【この記事の結論】 必要保障額は「支出見込み − 収入見込み」で計算でき、50代で1,000万〜3,000万円、60代で500万〜1,500万円が目安です。

  • 計算の基本 — 遺族の生活費・教育費・住居費から、遺族年金・預貯金・配偶者収入を差し引く
  • 年代で大きく変わる — 子どもの独立や住宅ローン完済で必要額は年々減少する
  • 見直しが重要 — ライフイベントごとに保障額を見直すことで、保険料のムダを防げる

この記事の対象読者: 生命保険の保障額が適切か不安な方、保険の見直しを検討中の50〜60代の方、必要保障額を自分で計算してみたい方 読んだら今日やること: 家族構成と月々の生活費を書き出し、この記事の計算式に当てはめてみましょう

必要保障額とは?基本的な考え方

必要保障額とは、万が一のときに遺族の生活を守るために必要な保障の総額で、「支出見込み − 収入見込み」で計算できます。

必要保障額は多すぎても少なすぎてもいけません。多すぎれば保険料が無駄になり、少なすぎれば遺族の生活に支障が出ます。

自分で計算するのが難しいと感じたら、保険マンモスの無料FP相談でプロに必要保障額を算出してもらうこともできます。

計算の基本式

必要保障額 = 支出見込み総額 − 収入見込み総額

支出見込み(遺族に必要なお金): – 遺族の生活費 – 子どもの教育費 – 住居費 – 葬儀関連費用 – 緊急予備資金

収入見込み(すでに準備できているお金): – 遺族年金(遺族基礎年金+遺族厚生年金) – 死亡退職金・弔慰金 – 預貯金・有価証券 – 配偶者の収入見込み – 既存の保険金

差し引いた結果がプラスであれば、その分が生命保険で備えるべき金額です。

支出見込みの計算方法

支出見込みは、遺族の生活費・教育費・住居費・葬儀費用の4つを合計して算出します。

1. 遺族の生活費

遺族の生活費は、現在の生活費をもとに以下の割合で計算します。

期間 計算方法
末子独立まで 現在の年間生活費 × 70% × 末子独立までの年数
末子独立後(配偶者のみ) 現在の年間生活費 × 50% × 配偶者の平均余命

たとえば、現在の年間生活費が400万円で、末子独立まで10年、その後の配偶者の余命が25年の場合:

  • 末子独立まで: 400万円 × 70% × 10年 = 2,800万円
  • 末子独立後: 400万円 × 50% × 25年 = 5,000万円
  • 生活費合計: 7,800万円

2. 子どもの教育費

子どもの教育費は進路によって大きく変わります。

進路パターン 1人あたりの目安
幼稚園〜高校まで公立 → 大学(国公立) 約800万円
幼稚園〜高校まで公立 → 大学(私立文系) 約1,000万円
小学校〜高校まで私立 → 大学(私立理系) 約1,500万円以上
すべて公立(大学なし) 約600万円

3. 住居費

住居費は住まいの形態によって大きく異なります。

住居形態 必要保障額への影響
持ち家(住宅ローン+団信あり) ローン残高は0円計算。固定資産税・修繕費のみ
持ち家(団信なし) ローン残高を含めて計算
賃貸 家賃 × 配偶者の平均余命を計算

ポイント 住宅ローンに団体信用生命保険(団信)が付いていれば、ローン残高は必要保障額に含めなくてOKです。持ち家の方はまず団信の有無を確認しましょう。

4. 葬儀関連費用・予備資金

項目 目安
葬儀費用 約100万〜200万円
お墓・永代供養費 約50万〜150万円
緊急予備資金 100万〜200万円

葬儀保険とは?選び方とデメリットの記事で、葬儀費用の備え方も解説しています。

収入見込みの計算方法

収入見込みで最も大きいのは遺族年金で、会社員の場合は遺族基礎年金と遺族厚生年金を合わせて年間100万〜180万円程度が受け取れます。

遺族年金の種類と金額

年金の種類 対象者 年間受給額の目安
遺族基礎年金 18歳以下の子がいる配偶者 約83万円 + 子1人あたり約24万円
遺族厚生年金(日本年金機構 会社員・公務員の遺族 報酬比例部分の3/4(年収により異なる)
中高齢寡婦加算 40〜65歳の妻(子なし) 約62万円/年

たとえば、会社員の夫(平均年収500万円)が亡くなり、妻と子ども1人(10歳)が残された場合:

  • 遺族基礎年金: 約83万円 + 約24万円 = 約107万円/年
  • 遺族厚生年金: 約50万円/年(報酬比例部分の3/4)
  • 合計: 約157万円/年

子どもが18歳になると遺族基礎年金は終了しますが、中高齢寡婦加算(約62万円/年)が妻65歳まで支給されます。

その他の収入見込み

項目 確認方法
死亡退職金 会社の就業規則・退職金規程を確認
弔慰金 会社の福利厚生制度を確認
預貯金・有価証券 現在の残高を把握
配偶者の収入 就労見込み額を試算
既存の保険金 加入中の保険証券を確認

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年代別の必要保障額シミュレーション

必要保障額は年代とライフステージによって大きく変わり、子どもの独立や住宅ローン完済で段階的に減少します。

50代前半(子どもが大学生)の例

項目 金額
遺族の生活費(末子独立まで3年+その後25年) 約5,340万円
教育費(大学残り3年分) 約300万円
住居費(持ち家・団信あり) 約500万円(修繕費等)
葬儀・予備資金 約300万円
支出見込み合計 約6,440万円
遺族年金(25年間) 約3,000万円
死亡退職金 約1,000万円
預貯金 約800万円
収入見込み合計 約4,800万円
必要保障額 約1,640万円

60代(夫婦のみ)の例

項目 金額
配偶者の生活費(余命25年) 約5,000万円
住居費(持ち家・ローン完済) 約300万円(修繕費等)
葬儀・予備資金 約300万円
支出見込み合計 約5,600万円
遺族厚生年金+老齢年金(25年間) 約3,500万円
退職金残額 約800万円
預貯金 約1,000万円
収入見込み合計 約5,300万円
必要保障額 約300万円

ポイント 60代以降は、遺族年金と預貯金でほとんどカバーできるケースが多いです。高額な保険を続けている場合は、保険料の払いすぎになっている可能性があります。

年代別の生命保険の選び方

50代以降は必要保障額が減少するため、「保障の縮小」と「保険料の最適化」が見直しの基本方針です。

50代の選び方

50代は子どもの独立が近づき、必要保障額が急激に減少する時期です。

  • 定期保険の更新時に保障額を引き下げる
  • 終身保険は払済保険に変更して保険料負担を減らす
  • 医療保険・がん保険の見直しを優先する
  • 介護保険や認知症保険の加入を検討する

終身保険はいらない?50代・60代の判断基準も参考にしてください。

60代の選び方

60代は、大きな死亡保障よりも「葬儀費用+α」の保障で十分なケースが多くなります。

  • 死亡保障は葬儀費用分(200万〜500万円)に縮小
  • 医療保険は終身タイプを継続
  • 不要な特約を外して保険料を削減
  • 葬儀保険(少額短期保険)への切り替えも検討

医療保険の見直しポイントもあわせてご確認ください。

70代以降の選び方

70代以降は、新規加入よりも既存の保障の整理が中心です。

  • 保険料の支払いが家計の負担になっていないか確認
  • 掛け捨ての定期保険は解約を検討
  • 終身保険は死亡保険金の受取人を確認・更新
  • 葬儀費用の準備方法を家族と話し合う

見直しのタイミング5つ

生命保険は加入時に設定したまま放置せず、ライフイベントに合わせて定期的に見直すことで保険料のムダを防げます。

タイミング 見直しの方向性
子どもの独立 死亡保障を大幅に減額
住宅ローンの完済 住居費分の保障を削減
定年退職 退職金を考慮して保障を見直し
配偶者の就労開始 配偶者の収入分だけ保障を減額
年金受給開始 年金収入を考慮して保障を最適化

見直しの際は、生命保険の見直し相談を利用すると、プロの視点でアドバイスを受けられます。保険マンモスなら何度でも無料で相談可能です。

よくある質問

Q. 必要保障額がマイナスになったらどうする?

A. 計算結果がマイナスになった場合は、すでに十分な備えがあるということです。高額な死亡保障を続ける必要はないため、保障額の引き下げや保険の解約を検討しましょう。浮いた保険料を老後資金の貯蓄に回すのも一案です。

Q. 遺族年金はだれでも受け取れる?

A. 遺族基礎年金は18歳以下の子がいる配偶者が対象です。子どもがいない場合、遺族基礎年金は受け取れません。ただし、亡くなった方が会社員・公務員だった場合は遺族厚生年金を受け取れます。また40〜65歳の妻には中高齢寡婦加算(約62万円/年)があります。

Q. 自営業と会社員で必要保障額は違う?

A. はい、大きく異なります。自営業の方は厚生年金に加入していないため遺族厚生年金がなく、死亡退職金もありません。そのため、会社員より必要保障額が高くなる傾向があります。自営業の方は生命保険でしっかり備えることが重要です。

Q. 保険料の平均はいくら?

A. 生命保険文化センターの調査によると、年間払込保険料の全体平均は約37万円(月約3.1万円)です。50代は年間約43万円(月約3.6万円)、60代は年間約38万円(月約3.2万円)が平均です。ただし平均額が適切とは限りません。自分の必要保障額に合わせて選ぶことが大切です。

Q. 保険の見直しは一人でできる?

A. 基本的な計算はこの記事の方法で自分でもできます。ただし遺族年金の正確な計算や、複数の保険を最適に組み合わせるには専門知識が必要です。生命保険の見直し相談を利用すると、ファイナンシャルプランナーに無料で相談できるサービスもあります。

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まとめ

必要保障額は、ライフステージに合わせて定期的に見直すことが大切です。

【この記事の結論】を振り返ります。

  • 必要保障額は「支出見込み − 収入見込み」で計算できる
  • 支出見込みは生活費・教育費・住居費・葬儀費用の合計
  • 収入見込みは遺族年金・退職金・預貯金・配偶者収入の合計
  • 50代で1,000万〜3,000万円、60代で500万〜1,500万円が目安
  • 見直しのタイミングは子どもの独立・ローン完済・定年退職時

保険料の払いすぎに気づくためにも、まずは現在の必要保障額を計算してみましょう。

エンディングノートの書き方で保険証券の情報を整理しておくと、家族にとっても安心です。


※ この記事は一般的な情報提供を目的としています。 具体的な保険の選択については、ファイナンシャルプランナーや保険の専門家にご相談ください。

最終更新日: 2026年2月24日

参考情報・出典