【この記事の結論】 位牌は故人の魂の依り代(よりしろ)となる大切な仏具で、種類によって値段が大きく異なります。

  • 塗位牌 — 漆塗りに金粉を施した伝統的なタイプ。1万〜10万円が相場
  • 唐木位牌 — 黒檀や紫檀など銘木を使用。1万5千〜10万円が相場
  • モダン位牌 — 現代的なデザイン。家具調仏壇に合う。2万〜20万円が相場

この記事の対象読者: 四十九日法要までに本位牌を準備する必要がある方 読んだら今日やること: 仏壇のサイズを確認し、位牌の大きさの目安を把握しましょう

「位牌にはどんな種類があるの?」「値段はどれくらいが普通?」。大切な方を亡くされた後、初めて位牌を選ぶことに戸惑う方は少なくありません。

この記事では、位牌の種類と値段の相場、選び方のポイント、購入時の注意点をわかりやすく解説します。

位牌(いはい)とは?

位牌とは、亡くなった方の戒名(法名)や命日を記した木の札のことです。 仏壇に安置し、故人の魂の依り代(よりしろ)として手を合わせる対象になります。(参考:全日本宗教用具協同組合

葬儀から四十九日法要までは「白木位牌(仮位牌)」を使い、四十九日法要を迎える際に「本位牌」に作り替えるのが一般的な流れです。

位牌の種類と値段の相場

本位牌には大きく3つのタイプがあります。それぞれの特徴と値段の相場を紹介します。

塗位牌(ぬりいはい)

白木に漆(うるし)を塗り重ね、金粉や金箔、蒔絵(まきえ)を施した伝統的な位牌です。最も一般的なタイプで、多くの宗派で使われています。

種類 値段の相場 特徴
合成漆(カシュー塗り) 1万〜3万円 手頃な価格で見た目も美しい
本漆塗り 4万〜10万円 工程が多く仕上がりが上品。耐久性も高い
会津塗り・輪島塗り 8万〜20万円以上 伝統工芸品。職人の手作り

唐木位牌(からきいはい)

黒檀(こくたん)や紫檀(したん)などの銘木を使った位牌です。木目の美しさを活かしたシンプルなデザインが特徴で、曹洞宗や臨済宗などの禅宗で好まれる傾向があります。

素材 値段の相場 特徴
黒檀(こくたん) 2万〜8万円 「木のダイヤモンド」と呼ばれるほど硬く丈夫
紫檀(したん) 2万〜8万円 赤褐色が美しい。高級家具にも使われる
その他の銘木 1万5千〜5万円 欅(けやき)、柘植(つげ)など

モダン位牌

現代的なデザインで、家具調仏壇(モダン仏壇)に合わせやすい位牌です。素材や形のバリエーションが豊富で、インテリアとして部屋になじむものを選べます。

タイプ 値段の相場 特徴
木製モダン 2万〜5万円 メープルやウォールナットなど洋木を使用
クリスタル・ガラス 3万〜10万円 透明感のある見た目。手元供養にも
蒔絵・グラデーション 3万〜8万円 塗位牌の技法を現代風にアレンジ

位牌のサイズの選び方

位牌のサイズは「寸(すん)」で表され、一般的には3.5寸〜4.5寸が多く選ばれています。

サイズ 総高さの目安 適した仏壇
3.0寸 約14cm ミニ仏壇・手元供養
3.5寸 約16cm 小型仏壇
4.0寸 約18cm 中型〜大型仏壇
4.5寸 約20cm 大型仏壇
5.0寸以上 約22cm〜 大型仏壇・仏間

選ぶ際のポイント

  • 仏壇に入るサイズを事前に確認する。位牌の総高さは札の寸法より大きい
  • ご先祖の位牌がある場合は、同じサイズか一回り小さいものを選ぶのが一般的
  • 夫婦位牌にする場合は、少し幅広のタイプを選ぶ

宗派による位牌の違い

多くの宗派で位牌を用いますが、一部異なる慣習があります。

宗派 位牌の傾向
浄土宗 塗位牌が多い
真言宗 塗位牌・唐木位牌どちらも
曹洞宗・臨済宗 唐木位牌を好む傾向
日蓮宗 塗位牌が多い
浄土真宗 位牌を用いない(過去帳・法名軸を使用)

浄土真宗では位牌を作らないのが正式です。 「故人は亡くなると即座に仏になる」という教えから、位牌ではなく「過去帳」や「法名軸」に法名を記録します。

戒名の入れ方

位牌には戒名(法名)、俗名、没年月日、享年を入れます。

位牌の表面に記載する内容

  • 戒名(法名) — お寺からいただいた名前。宗派により「法名」「法号」とも呼ぶ
  • 没年月日 — 亡くなった日付

位牌の裏面に記載する内容

  • 俗名 — 生前の名前
  • 享年(行年) — 亡くなった年齢

戒名の文字入れは手書き(書き)と機械彫り(彫り)の2種類があります。手書きは2,000〜5,000円、機械彫りは3,000〜8,000円が相場です。

位牌の購入場所

購入場所 メリット デメリット
仏壇仏具店 実物を確認できる。専門のアドバイスが受けられる 価格がやや高め
ネット通販 種類が豊富で価格比較がしやすい 実物を確認できない
葬儀社の紹介 葬儀の流れで一括手配できる 選択肢が限られることがある
お寺の紹介 宗派に合った位牌を選んでもらえる 価格が高めのことがある

四十九日法要に間に合うよう、2〜3週間前には注文しましょう。 戒名入れに1〜2週間かかるため、早めの手配が重要です。

位牌を選ぶ際の注意点

  • 浄土真宗かどうかを確認する — 浄土真宗では位牌を作らない
  • 仏壇のサイズを測ってから購入する — 位牌が仏壇に入らないトラブルがある
  • 先祖の位牌と大きさを揃える — 新しい位牌が先祖の位牌より大きいのは避ける
  • 戒名の確認をしっかり行う — 文字の間違いがないよう注文前に何度も確認する
  • 白木位牌の処分方法 — 本位牌に切り替えた後、お寺でお焚き上げしてもらう

よくある質問

Q. 位牌はいつまでに用意すればいいですか?

四十九日法要までに本位牌を準備するのが一般的です。戒名入れに1〜2週間かかるため、法要の2〜3週間前には注文しましょう。

Q. 位牌は1万円程度のものでも問題ありませんか?

問題ありません。値段の高さが供養の質を決めるわけではありません。大切なのは故人を偲ぶ気持ちです。予算に合わせて無理なく選びましょう。

Q. 夫婦で1つの位牌にできますか?

できます。「夫婦位牌(めおといはい)」として1つの位牌に2名の戒名を入れるタイプがあります。幅広の位牌を選び、向かって右に夫、左に妻の戒名を入れるのが一般的です。

Q. 古い位牌が増えすぎた場合はどうすればいいですか?

「回出位牌(くりだしいはい)」にまとめる方法があります。1つの位牌に複数の札を収納でき、仏壇のスペースを節約できます。お寺に相談のうえ、古い位牌はお焚き上げしてもらいましょう。

まとめ

位牌は故人の魂の依り代となる大切な仏具です。塗位牌(1万〜10万円)、唐木位牌(1万5千〜10万円)、モダン位牌(2万〜20万円)の3タイプから、仏壇のサイズや宗派に合わせて選びましょう。

四十九日法要の2〜3週間前までに注文し、戒名の文字に間違いがないか必ず確認してください。値段よりも「故人を偲ぶ気持ち」が何より大切です。

あわせて読みたい関連記事:

なお、位牌に記載する享年と行年の違いについては「享年と行年の違いとは?数え年・満年齢の計算方法から位牌の書き方まで解説」で詳しく解説しています。

※ この記事は一般的な情報提供を目的としています。 宗派や地域によって慣習が異なる場合があります。詳しくはお寺や仏壇仏具店にご相談ください。

参考情報・出典