【この記事の結論】 一日葬の平均費用は約87.5万円で、家族葬より約18万円安く直葬より約45万円高い中間的な費用帯です。

  • 一日葬の費用内訳 — 葬儀社基本費用30万〜50万円、式場利用料数万〜20万円、飲食返礼品数万〜15万円、お布施10万〜30万円
  • 5つのメリット — 遺族の負担軽減、費用抑制、仕事への影響が少ない、直葬より丁寧なお別れ、故人とゆっくり過ごせる
  • 5つのデメリット — 参列できない人が出る、菩提寺の許可が必要、式場費が2日分かかる場合あり、想定より安くならない場合あり、慌ただしい印象

この記事の対象読者: 一日葬の費用を知りたい方、一日葬と家族葬・直葬で迷っている方、メリットとデメリットを比較して判断したい方

読んだら今日やること: 複数の葬儀社に一日葬の見積もりを依頼し、具体的な費用を比較してみましょう。

「一日葬にすると費用はどれくらいかかるのだろう…」「メリットやデメリットも知ったうえで判断したい」と考えていませんか。

一日葬とは、お通夜を行わず告別式と火葬を1日で行う葬儀の形式です。近年は選ぶ方が増えており、2024年の全国調査では約10人に1人が一日葬を選んでいます。

この記事では、一日葬の費用相場と内訳、5つのメリットと5つのデメリットをわかりやすく解説します。直葬や家族葬との費用比較もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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一日葬とは?基本をわかりやすく解説

まず、一日葬がどのような葬儀なのかを確認しましょう。

一日葬の定義と特徴

一日葬とは、お通夜を行わず、告別式と火葬を1日で完結させる葬儀の形式です。

通常の葬儀では、1日目にお通夜、2日目に告別式・火葬という流れで2日間かけて行います。一日葬ではお通夜を省略し、告別式から火葬までを1日で済ませるのが特徴です。

「お通夜はなくても、きちんとお別れの場は設けたい」という方に選ばれています。読経や焼香、お花入れなど告別式の内容は一般的な葬儀と変わりません。

一日葬の当日の流れ

一日葬の当日は、半日(4〜6時間ほど)で終了するのが一般的です。

以下がおおまかな流れです。

時間の目安 内容
午前9時頃 葬儀場に集合
午前10時頃 告別式の開始(読経・焼香・弔辞)
午前11時頃 お花入れ・出棺・喪主あいさつ
正午頃 火葬場へ移動・火葬
午後1時半〜2時頃 お骨上げ・精進落とし
午後2時〜3時頃 解散

なお、「墓地、埋葬等に関する法律」(通称:墓埋法)により、ご逝去から24時間以内の火葬は認められていません。そのため、亡くなった当日に一日葬を行うことはできず、前日までに安置が必要です。

一日葬を選ぶ人は増えている

鎌倉新書が実施した「お葬式に関する全国調査」(2024年)によると、葬儀形式別の選択割合は次のとおりです。

葬儀の形式 選択割合
家族葬 50.0%
一般葬 30.1%
一日葬 10.2%
直葬(火葬式) 9.6%

一日葬の割合は2015年の3.9%から2024年には10.2%へと、約2.6倍に増えています。コロナ禍をきっかけに広まり、アフターコロナでも定着が進んでいる葬儀形式です。

一日葬の費用相場は約87万円

一日葬にかかる費用の全体像を見ていきましょう。

一日葬のトータル費用

鎌倉新書の同調査によると、一日葬の全国平均費用は約87.5万円です。

ただし、この金額は葬儀社への支払いだけでなく、飲食・返礼品やお布施を含めた総額です。葬儀社に支払う基本費用だけなら、30万〜50万円台が相場とされています。

ポイント 「一日葬は安い」というイメージがありますが、総額は87万円前後が目安です。祭壇のグレードや参列人数によっては100万円を超えるケースもあります。

費用の内訳

一日葬の費用は、大きく4つの項目に分かれます。

費用項目 費用の目安 備考
葬儀社への基本費用(祭壇・棺・ドライアイス・搬送など) 30万〜50万円 費用全体で最も大きな割合を占める
式場の利用料 数万〜20万円 斎場・民営で大きく差がある
飲食・返礼品(精進落とし・会葬返礼品) 数万〜15万円 参列人数により変動
お布施(読経・戒名料など) 10万〜30万円 宗派やお寺との関係による

火葬場の利用料は、公営なら無料〜数万円、民営なら5万円以上かかる場合もあります。地域によって差が大きい項目です。

費用を抑えるコツ

一日葬の費用をできるだけ抑えたい方は、次のポイントを意識しましょう。

  • 複数の葬儀社から見積もりを取る: 同じ内容でも葬儀社によって数万〜十数万円の差が出ることがあります
  • 祭壇のグレードを見直す: 花祭壇のボリュームを調整するだけでも費用が変わります
  • 公営の式場・火葬場を利用する: 民営に比べて利用料が安い傾向があります
  • 返礼品や会食の内容を見直す: 精進落としを省略し、お弁当を持ち帰っていただく形も増えています

なお、費用の工面が難しい場合は「葬儀費用が払えないときの対処法」もあわせてご確認ください。健康保険の埋葬料の支給制度や自治体の葬祭扶助など、利用できる公的支援があります。

直葬・家族葬・一般葬との費用比較

一日葬の費用をほかの葬儀形式と比較してみましょう。

4つの葬儀形式の費用比較表

葬儀の種類 お通夜 告別式 平均費用 日数
一般葬 あり あり 約161万円 2日
家族葬 あり あり 約106万円 2日
一日葬 なし あり 約88万円 1日
直葬(火葬式) なし なし 約43万円 1日

※費用は鎌倉新書「お葬式に関する全国調査」(2024年)より。飲食・返礼品・お布施を含むトータル金額。

一日葬は、家族葬より約18万円安く、直葬より約45万円高い「中間的な費用帯」に位置しています。

一日葬と家族葬の違い

一日葬と家族葬は混同されやすいですが、大きな違いがあります。

比較項目 一日葬 家族葬
日数 1日(通夜なし) 2日(通夜あり)
参列者 制限なし 家族・近親者のみ
平均費用 約88万円 約106万円
告別式 あり あり
お通夜 なし あり

一日葬は「日数を減らす」形式、家族葬は「参列者を限定する」形式です。なお、家族だけで一日葬を行う「家族だけの一日葬」も可能です。

家族葬の費用についてくわしく知りたい方は、「家族葬の費用はいくら?相場・内訳・安くするコツを徹底解説」もあわせてご覧ください。

一日葬と直葬の違い

直葬(火葬式)は、告別式も行わず火葬のみを行う最もシンプルな形式です。

比較項目 一日葬 直葬(火葬式)
告別式 あり なし
読経・焼香 あり なし(または短時間)
お別れの時間 十分に確保できる 5〜10分程度
平均費用 約88万円 約43万円

費用を最優先したい方は直葬が適していますが、「きちんとしたお別れの場は設けたい」という方には一日葬がおすすめです。

直葬の費用やメリット・デメリットについては、「直葬の費用相場は20万〜40万円|メリット・デメリットと後悔しない選び方」で解説しています。

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一日葬の5つのメリット

一日葬を選ぶメリットを5つに整理してご紹介します。

メリット1. 遺族の時間的・体力的な負担が軽い

一日葬は1日で完結するため、2日間にわたる葬儀に比べて遺族の負担が大幅に軽減されます。

特にご高齢のご遺族にとって、2日間にわたる参列者の対応は体力面で大きな負担です。一日葬ならその負担を1日分に抑えられます。

メリット2. 一般葬より費用を抑えられる

お通夜を行わないことで、通夜振る舞い(通夜の飲食接待)の費用や、通夜返しの費用が不要になります。

一般葬の平均費用が約161万円なのに対し、一日葬は約88万円と、約73万円の差があります。告別式を行いつつ費用を抑えたい方に適した選択肢です。

メリット3. 仕事を休む日数が少なくて済む

お通夜がないため、葬儀のために休みを取る日数が1日で済みます。

忌引き休暇が短い方や、まとまった休みが取りにくい方にとっては大きなメリットです。また、遠方から参列する方も宿泊なしで日帰り参列が可能になります。

メリット4. 直葬よりもきちんとしたお別れができる

一日葬では告別式を行うため、読経や焼香、お花入れなど、故人にきちんとお別れを告げる時間が確保されます。

直葬では火葬場でのわずか5〜10分程度のお別れとなることが多く、「もう少しゆっくりお別れしたかった」と後悔する方もいらっしゃいます。一日葬はその中間に位置する形式として選ばれています。

メリット5. 故人とゆっくり過ごす時間が取れる

お通夜で多くの参列者を迎える必要がないため、遺族は故人と静かに過ごす時間を確保しやすくなります。

参列者への対応に追われることなく、家族だけの穏やかな時間を持てるのは、一日葬ならではのメリットです。

一日葬の5つのデメリット・注意点

一方で、一日葬にはデメリットや注意すべき点もあります。事前に理解しておくことで、後悔のない選択につながります。

デメリット1. 参列できない人が出る可能性がある

お通夜は、告別式に出席できない方がお別れをするための大切な機会でもあります。

一日葬にはお通夜がないため、日中の告別式に参列できない方は、お別れの場に参加できなくなります。後日、弔問を受け付ける準備をしておくと安心です。

デメリット2. 菩提寺の許可が得られない場合がある

仏式の葬儀では、通夜・告別式・火葬という一連の流れを重視する宗派があります。

菩提寺(お付き合いのあるお寺)がある場合、一日葬を了承してもらえないケースも少なくありません。事前に菩提寺へ相談せずに一日葬を進めてしまうと、納骨を断られるなどのトラブルに発展するおそれがあります。

注意 菩提寺がある方は、一日葬を検討する段階で必ず住職に相談してください。お寺によっては柔軟に対応してくれることもあります。

デメリット3. 式場費が2日分かかることがある

一日葬は「1日で終わる」葬儀ですが、多くの場合、前日にご遺体を式場へ搬入して安置します。

そのため、式場によっては前日と当日の2日分の利用料が発生することがあります。特に公営斎場では、前日搬入で2日分の料金がかかるケースが多いため、事前に確認しましょう。

デメリット4. 思ったほど費用が安くならないことがある

一日葬ではお通夜の飲食費は不要になりますが、祭壇・棺・ドライアイスなど葬儀の基本費用は一般的な葬儀と大きく変わりません。

「費用を抑えたいから一日葬にしよう」という動機だけで選ぶと、想定より安くならず後悔する可能性があります。事前に見積もりを取り、具体的な費用を確認してから判断しましょう。

デメリット5. 慌ただしい印象を与えることがある

1日ですべてを行うため、参列者によっては「慌ただしい」「落ち着いてお別れができなかった」と感じる場合があります。

特に参列者が多い場合は、時間に余裕を持ったスケジュールを葬儀社と相談しておくことが大切です。

一日葬が向いている人・向いていない人

メリットとデメリットを踏まえて、一日葬が向いている人と向いていない人をまとめました。

一日葬が向いている人

  • 遺族が高齢で2日間の葬儀は体力的に難しい方
  • 仕事が忙しく、長い休みが取りにくい方
  • 直葬では寂しいが、一般葬ほどの費用はかけたくない方
  • 遠方に住む親族が多く、宿泊の負担を減らしたい方
  • 故人が「簡素な葬儀でいい」と生前に希望していた場合

一日葬が向いていない人

  • 菩提寺があり、通夜を省略できない方
  • 多くの参列者にお別れしてほしい方
  • 2日間かけてゆっくりお別れしたい方
  • 親族が一日葬に理解を示していない場合

ポイント 一日葬を検討する際は、ご家族や親族、そして菩提寺と事前に相談することが大切です。全員が納得したうえで進めることで、後悔のない葬儀になります。

よくある質問

Q. 一日葬の費用は誰が負担するの?

A. 一般的には喪主(多くの場合、配偶者や長男・長女)が負担します。ただし、兄弟姉妹で分担するケースも増えています。香典を受け取る場合は、その分を費用に充てることもできます。万が一の葬儀費用に備えたい方は「葬儀保険は必要?おすすめ4社を比較」もご参考ください。

Q. 一日葬でもお布施は必要?

A. 仏式で行う場合は、読経や戒名に対するお布施が必要です。相場は10万〜30万円ほどで、宗派やお寺との関係によって異なります。無宗教形式で行う場合は、お布施は不要です。

Q. 一日葬に香典は持参すべき?

A. はい。一般的な葬儀と同様に、香典を持参するのがマナーです。金額も一般の葬儀と同じ相場(故人との関係性によって5,000円〜10万円程度)が目安になります。香典の相場香典袋の書き方マナーについては、それぞれの記事で詳しく解説しています。

Q. 一日葬でも初七日法要はできる?

A. はい。最近では告別式と同じ日に初七日法要を繰り上げて行うことが一般的です。一日葬でも、告別式のあとに繰り上げ初七日法要を行うケースが多くなっています。

Q. 一日葬の所要時間はどれくらい?

A. 告別式の開始から解散まで、おおよそ4〜6時間が目安です。午前中に始まり、午後2時〜3時頃には解散するのが一般的な流れです。

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まとめ

この記事では、一日葬の費用相場やメリット・デメリットを解説しました。最後に要点を振り返りましょう。

  • 一日葬の平均費用は約87.5万円(飲食・お布施を含む総額)
  • 葬儀社への基本費用は30万〜50万円台が相場
  • 家族葬より約18万円安く、直葬より約45万円高い中間的な費用帯
  • メリットは「遺族の負担軽減」「費用抑制」「仕事への影響が少ない」など
  • デメリットは「参列できない人が出る」「菩提寺の許可が必要」「式場費が2日分かかることがある」など

一日葬は、「直葬では物足りないが、一般葬ほどの費用や日数はかけたくない」という方にぴったりの葬儀形式です。

大切なのは、費用だけで判断するのではなく、ご家族や親族、菩提寺と十分に話し合ったうえで決めることです。まずは複数の葬儀社に見積もりを依頼して、具体的な費用を比較することから始めてみてはいかがでしょうか。

葬儀だけでなく終活全般について考えたい方は、「終活はいつから始める?やることと進め方」もぜひお読みください。


※ この記事は一般的な情報提供を目的としています。 個別の事情については、専門家(葬儀社・お寺・行政窓口など)にご相談ください。

最終更新日: 2026年2月19日

参考情報・出典