【この記事の結論】 忌引き休暇の日数は故人との続柄で異なり、配偶者10日・父母7日・祖父母3日が一般的な目安です。

  • 忌引き休暇は法律上の義務ではない — 労働基準法に規定はなく、各企業が就業規則で独自に定める制度
  • 有給扱いの企業が約8割 — 慶弔休暇制度がある企業のうち81.3%が全額給与を支給
  • 連絡は電話が第一報 — まず上司に電話で報告し、詳細はメールで正式に伝える

この記事の対象読者: 親族の不幸で忌引き休暇を取りたい方、会社への連絡方法を知りたい方 読んだら今日やること: 会社の就業規則を確認し、上司に電話で忌引きの申請をしましょう

「忌引き休暇は何日取れるの?」「会社にどう伝えればいい?」と、急な不幸で戸惑っている方は多いでしょう。

忌引き休暇の日数は故人との続柄によって異なり、一般的な目安は配偶者10日、父母7日、祖父母3日です。この記事では、続柄別の日数一覧表から会社への電話・メール連絡の例文、有給か無給かの実態まで、忌引き休暇に関する疑問をすべて解説します。

忌引き休暇とは?法律上の位置づけ

忌引き休暇とは、親族が亡くなった際に喪に服すために取得する休暇のことです。 「慶弔休暇(けいちょうきゅうか)」の一つとして、多くの企業が就業規則で定めています。

ただし、忌引き休暇は労働基準法で定められた制度ではありません。 年次有給休暇のように法律で保障されたものではなく、あくまで企業が福利厚生として独自に設けている制度です。

そのため、忌引き休暇の日数や対象となる親族の範囲は会社ごとに異なります。 取得できるかどうかも含めて、まずは自社の就業規則を確認することが大切です。

忌引き休暇の日数は?続柄別一覧表

【一覧表】続柄別の忌引き日数(会社員の目安)

以下は一般的な企業での忌引き日数の目安です。 実際の日数は会社の就業規則によって異なりますので、必ず確認してください。

故人との続柄 忌引き日数(目安) 備考
配偶者 10日 最も長い日数が設定される
父母(実父母) 7日 喪主を務める場合が多い
子ども 5日
祖父母 3日 同居の場合は長くなることも
兄弟姉妹 3日
叔父・叔母 1日 3親等。対象外の企業もある
1日
配偶者の父母 3日 義父母にあたる
配偶者の祖父母 1日 対象外の企業もある
配偶者の兄弟姉妹 1日 対象外の企業もある

ポイント: 一般的に、忌引き休暇の対象は2親等以内の親族(配偶者・父母・子・祖父母・兄弟姉妹・孫)が基本です。3親等(叔父叔母・甥姪)以降は対象外とする企業もあります。

公務員の忌引き日数は法律で決まっている

公務員の忌引き日数は「人事院規則15-14」で明確に定められています。 民間企業と異なり、法令に基づく制度です。

故人との続柄 忌引き日数 生計同一の場合
配偶者 10日
父母 7日
5日
祖父母 3日 7日
兄弟姉妹 3日
おじ・おば 1日
父母の配偶者/配偶者の父母 3日 7日

公務員の場合は「生計を一にしていた」(同居して生活費を共有していた)かどうかで日数が変わるのが特徴です。祖父母と同居していた場合は、3日ではなく7日の忌引きが認められます。

学校の忌引き日数

小中高の忌引きは、各自治体の教育委員会が規定しています。

故人との続柄 一般的な日数
父母 7日
祖父母・兄弟姉妹 3日
叔父・叔母 1日

重要なのは、忌引きは「欠席」としてカウントされないことです。 出席日数や内申点に影響しませんので、安心して休んでください。大学の場合は各大学の学則によりますが、忌引き届を提出すれば欠席扱いにならないケースがほとんどです。

忌引き休暇はいつから数える?土日の扱いは?

起算日は「死亡日」か「死亡翌日」が一般的

忌引き休暇の起算日は、企業によって「死亡日当日」または「死亡翌日」のどちらかです。

たとえば父親が月曜日に亡くなり、忌引き日数が7日間の場合:

起算日 忌引き期間 出勤日
死亡日当日(月曜)から 月〜日の7日間 翌月曜から出勤
死亡翌日(火曜)から 火〜月の7日間 翌火曜から出勤

就業規則に記載がない場合は、上司や人事部に確認しましょう。

土日・祝日も含めてカウントする

忌引き休暇の日数には、土日・祝日も含まれるのが一般的です。

つまり、金曜日が起算日で忌引き3日間の場合、金・土・日が忌引き期間となり、月曜日から出勤することになります。「平日のみカウント」としている企業もありますが、少数派です。

忌引き日数が足りない場合は、年次有給休暇と組み合わせて対応するのが一般的です。

忌引き休暇は有給?無給?給料はどうなる

忌引き休暇中の給与については、有給扱い(給与が支払われる)企業が約8割です。

厚生労働省「就労条件総合調査」によると、慶弔休暇制度がある企業のうち:

給与の扱い 割合
全額支給(有給) 81.3%
一部支給 5.2%
無給 10.8%
その他 2.7%

約8割の企業で忌引き休暇中も給料が支払われます。 ただし、これはあくまで「慶弔休暇制度がある企業」のデータです。そもそも忌引き制度がない企業の場合は、年次有給休暇を使うか、欠勤扱いになります。

確認のポイント:

  • 就業規則の「慶弔休暇」または「特別休暇」の項目を確認する
  • 記載がない場合は、人事部に直接問い合わせる
  • 忌引き制度がない場合は、有給休暇を使って対応する

葬儀にかかる費用全般については「家族葬の費用相場」もご覧ください。

会社への忌引き連絡の方法と伝え方

まずは電話で上司に報告する

忌引き休暇を取る際は、まず電話で直属の上司に連絡するのが基本です。

電話で伝える内容は以下の5つです。

伝える項目 具体的な内容
① 故人との続柄 「父が亡くなりました」など
② 亡くなった日時 「本日未明に」「昨晩」など
③ 通夜・葬儀の日程 日時と場所(決まっていれば)
④ 休暇希望期間 「○月○日から○日間」
⑤ 緊急連絡先 携帯電話番号

早朝・深夜の場合は、翌朝の始業前に電話しましょう。 メールやLINEだけで済ませるのはマナー違反です。どうしても電話がつながらない場合は、メールを送った上で後ほど改めて電話をかけてください。

電話連絡の例文

「お疲れさまです。○○です。突然のご連絡で申し訳ございません。昨晩、父が亡くなりました。通夜は○月○日、葬儀は○月○日に執り行う予定です。つきましては、○月○日から○日間、忌引き休暇をいただきたくお願いいたします。休暇中の緊急連絡先は携帯電話(090-○○○○-○○○○)までお願いいたします。業務の引き継ぎにつきましては、改めてメールでご連絡いたします。」

メール連絡の例文

電話で第一報を入れた後、詳細をメールで送りましょう。

件名: 忌引き休暇取得のご連絡(○○)

○○部長

お疲れさまです。○○です。 先ほどお電話でご報告いたしましたが、改めてメールでもご連絡いたします。

○月○日に父が逝去いたしました。 つきましては、下記のとおり忌引き休暇を取得させていただきたく存じます。

■ 故人との続柄: 父
■ 休暇期間: ○月○日(○)〜○月○日(○) 計○日間
■ 通夜: ○月○日(○)○時〜 ○○斎場
■ 葬儀: ○月○日(○)○時〜 ○○斎場
■ 緊急連絡先: 090-○○○○-○○○○

担当業務につきましては、○○さんに引き継ぎをお願いしております。 ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。

復帰時のマナー

出勤初日は、上司や同僚に一言お礼を伝えましょう。

  • 上司には「お休みをいただきありがとうございました。おかげさまで無事に見送ることができました」と報告
  • 同僚にも「ご迷惑をおかけしました」と一言お礼を
  • 菓子折りを持参するのが一般的なマナー(1,000〜3,000円程度)
  • 香典をいただいた場合は、忌明け(四十九日)後に香典返しを用意する

香典の書き方や準備については「香典の書き方とマナー」を参考にしてください。お布施の準備が必要な場合は「お布施の相場と渡し方」もご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 忌引き休暇が足りない場合はどうする?

A. 年次有給休暇を組み合わせるのが一般的です。 忌引き日数では足りない場合、有給休暇を追加で申請できます。遠方での葬儀や、喪主として準備に時間がかかる場合は、早めに上司に相談しましょう。それでも足りない場合は、欠勤扱いで休むことも検討してください。

Q. パート・アルバイトでも忌引き休暇は取れる?

A. 就業規則に記載があれば取得できます。 ただし、正社員のみを対象としている企業もあります。パート・アルバイトに忌引き制度がない場合は、シフト変更や有給休暇(6ヶ月以上勤務で付与)で対応するのが現実的です。まずは店長や人事担当者に確認してください。

Q. 忌引き休暇に証明書は必要?

A. 多くの企業では、会葬礼状や死亡診断書のコピーなどの提出を求められます。 会葬礼状(葬儀の受付で配られるお礼状)が最も一般的な証明書類です。葬儀社から発行される葬儀施行証明書を求められるケースもあります。復帰後に提出すればよい場合がほとんどですので、葬儀の際に受け取っておきましょう。

Q. 遠方の葬儀で移動日は含まれる?

A. 一般的に、移動日は忌引き日数に含まれます。 ただし、企業によっては遠方の場合に1〜2日の移動日を加算してくれるケースもあります。遠方で移動に時間がかかる場合は、事前に上司に相談し、必要に応じて有給休暇を追加してください。四十九日法要の準備については「四十九日法要の準備と流れ」で解説しています。

まとめ

忌引き休暇の日数は、故人との続柄によって決まります。

  • 配偶者: 10日
  • 父母: 7日
  • 子ども: 5日
  • 祖父母・兄弟姉妹: 3日
  • 叔父叔母・孫: 1日

忌引き休暇は法律で定められた制度ではなく、会社の就業規則によるものです。日数や対象範囲は企業ごとに異なりますので、まずは就業規則を確認してください。

急な不幸で気が動転するのは当然のことです。この記事の一覧表と連絡例文を参考に、落ち着いて手続きを進めてください。葬儀参列のマナーについては「家族葬のマナーと参列範囲」も合わせてお読みください。


この記事は一般的な情報提供を目的としています。忌引き休暇の日数や条件は企業ごとに異なりますので、具体的な内容は勤務先の就業規則や人事部にご確認ください。

参考情報・出典