【この記事の結論】 死亡届は死亡の事実を知った日から7日以内に、死亡地・本籍地・届出人の住所地いずれかの市区町村役場に提出する義務があります。

  • 届出人は同居の親族が第一順位 — ただし葬儀社が窓口への提出を代行するケースがほとんどです
  • 死亡届と死亡診断書はA3用紙1枚 — 左半分が死亡届(届出人が記入)、右半分が死亡診断書(医師が記入)
  • 提出期限を過ぎると5万円以下の過料 — 戸籍法の規定により罰則があるため早めの手続きが大切です

この記事の対象読者: ご家族を亡くされた方、死亡届の書き方を事前に知っておきたい方、届出の手続きに不安がある方 読んだら今日やること: 故人の本籍地・住所・生年月日を戸籍謄本等で確認しておきましょう

大切な方が亡くなったとき、悲しみの中で手続きを進めなければならないのはとても辛いことです。

この記事では、死亡届の書き方を項目ごとにわかりやすく解説し、提出先・期限・届出人の範囲・必要書類まで一つずつご紹介します。

死亡届とは?死亡診断書との関係

死亡届は、人が亡くなったことを市区町村に届け出る法的な書類で、A3用紙の左半分が死亡届、右半分が死亡診断書(または死体検案書)として一体になっています。

病院で亡くなった場合は、担当医が右半分の死亡診断書を記入して遺族に渡してくれます。遺族は左半分の死亡届に必要事項を記入し、一枚のまま市区町村役場に提出します。

死亡診断書と死体検案書の違い

書類名 発行者 使われるケース
死亡診断書 生前に診察していた医師 病院や自宅で病気により亡くなった場合
死体検案書 検案を行った医師(監察医等) 事故死・変死・突然死など、生前の診察がない場合

どちらの場合でも、死亡届の左半分を遺族側が記入する手順は同じです。

ポイント 死亡診断書は保険金の請求や年金の手続きにも必要です。提出前に必ずコピーを5部以上取っておきましょう。原本は役場に提出すると返却されません。

死亡届の提出期限|7日以内が原則

死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に提出しなければなりません(戸籍法第86条)。国外で亡くなった場合は3ヶ月以内です。

期限の数え方

「死亡の事実を知った日」が起算日です。例えば2月10日に亡くなった場合、遺族がその日に知ったなら2月16日(7日目)が期限です。

ケース 提出期限
国内での死亡 死亡の事実を知った日から7日以内
国外での死亡 死亡の事実を知った日から3ヶ月以内

期限を過ぎるとどうなる?

提出期限を過ぎると、戸籍法第135条の規定により5万円以下の過料(行政上の罰金)が科される可能性があります。

また、死亡届を出さないと火葬許可証が発行されません。火葬ができなければ葬儀を進められないため、実質的に7日以内の提出は必須といえます。

注意 7日以内という期限には届出日を含みます。また、期限の最終日が役場の休日であっても、宿直窓口で受け付けてもらえます。

死亡届の届出人は誰?届出人の範囲を解説

死亡届の届出人になれるのは、同居の親族を第一順位として戸籍法で定められた範囲の人に限られますが、窓口への提出は代理人でも可能です。

届出義務者(優先順位)

戸籍法第87条では、以下の順番で届出義務が定められています。

順位 届出義務者 具体例
第1順位 同居の親族 配偶者、同居している子・親
第2順位 その他の同居者 同居のパートナー、同居人
第3順位 家主・地主・管理人 賃貸物件のオーナー、施設管理者

届出資格者(義務ではないが届出できる人)

届出資格者 備考
同居していない親族 いとこ・甥姪など遠い親族も可
後見人・保佐人・補助人 成年後見制度の利用者
任意後見人・任意後見受任者 任意後見制度を利用している場合

「届出人」と「提出する人」は別

ここで大切なポイントがあります。死亡届の「届出人」欄に氏名を記入する人と、実際に役場の窓口に書類を持っていく人は、同じでなくてかまいません。

実際には、葬儀社が窓口への提出を代行するケースがほとんどです。届出人欄には親族が記名し、書類の持参は葬儀社に任せるという流れが一般的です。

死亡届の提出先|3つの選択肢

死亡届は、死亡地・本籍地・届出人の住所地のいずれかの市区町村役場に提出できます。

提出先 該当する役場 備考
死亡地 故人が亡くなった場所の市区町村 病院所在地の役場。もっとも一般的
本籍地 故人の本籍がある市区町村 本籍地が遠方だと不便な場合も
届出人の住所地 届出人が住民登録をしている市区町村 届出人の最寄りの役場

夜間・休日でも提出できる

死亡届は24時間365日受け付けてもらえます。開庁時間外は宿直の担当者が受理します。

ただし、宿直対応の場合は火葬許可証の発行が翌営業日になることがあります。死亡後の手続きを急ぐ場合は、開庁時間内の提出が確実です。

死亡届の書き方|記入項目を一つずつ解説

死亡届の記入項目は大きく10項目あり、すべてボールペンまたは万年筆で記入します。鉛筆やフリクション(消えるペン)は使えません。

記入項目一覧

# 記入項目 記入例・注意点
1 届出日 届出をする年月日。和暦で記入
2 届出先 「○○市長殿」など、提出先の市区町村長名
3 死亡者の氏名 戸籍に記載されているとおりに記入
4 死亡者の生年月日 和暦で記入(西暦は不可)
5 死亡したとき 死亡診断書に記載された日時と一致させる
6 死亡したところ 住所ではなく、実際に亡くなった場所
7 住所・世帯主 故人の住民票上の住所と世帯主名
8 本籍・筆頭者 故人の本籍地と戸籍の筆頭者名
9 配偶者の有無 該当する項目にチェック
10 届出人の情報 届出人の住所・本籍・氏名・生年月日

書き方の注意点5つ

  1. 生年月日は和暦で書く — 「昭和○年」「平成○年」「令和○年」と記入。西暦は認められません
  2. 住所にハイフンは使わない — 「○丁目○番○号」と正確に記入します
  3. 死亡診断書の内容と一致させる — 死亡日時や死亡場所が食い違うと受理されない場合があります
  4. 訂正は二重線で行う — 修正液・修正テープは使えません。二重線を引いて正しい内容を記入します
  5. 印鑑は不要 — 2021年9月の戸籍法改正により、届出人の押印は任意になりました

ポイント 記入に不安がある場合は、空欄のまま窓口に持参すれば職員が書き方を教えてくれます。無理に全項目を埋めてから行く必要はありません。

死亡届の提出に必要なもの

死亡届の提出に必要な書類は、死亡届(死亡診断書付き)1通と火葬許可申請書です。届出人の身分証明書も持参すると手続きがスムーズです。

必要なもの 必須/推奨 備考
死亡届(死亡診断書付き) 必須 A3用紙1枚。左が死亡届、右が死亡診断書
火葬許可申請書 ほぼ必須 死亡届と同時に提出するのが一般的
届出人の身分証明書 推奨 運転免許証やマイナンバーカードなど

注意 死亡届の原本は提出後に返却されません。提出前に必ずコピーを複数枚取っておきましょう。保険金の請求や相続手続きで死亡届の写しが必要になることがあります。

死亡届を提出した後の流れ

死亡届の提出後は火葬許可証の受領が最初のステップで、その後に年金・保険・相続などの各種手続きに進みます。

提出後の流れ

順番 手続き タイミング
1 火葬許可証の受領 死亡届提出と同時
2 火葬の実施 死亡から24時間経過後
3 埋葬許可証の交付 火葬後に火葬場から交付
4 住民票の除票作成 死亡届の受理により自動的に処理
5 年金・保険の届出 14日以内(国民年金)/10日以内(厚生年金)
6 相続手続き 3ヶ月以内(相続放棄の期限)

火葬許可証がなければ火葬ができないため、死亡届と火葬許可申請書はセットで提出するのが一般的です。

四十九日法要の準備相続手続きについては、それぞれの記事でくわしく解説しています。

死亡届に関するよくある質問

Q. 死亡届は誰が書くものですか?

A. 死亡届(用紙の左半分)は届出人が記入します。届出人は同居の親族が第一順位ですが、同居していない親族でも記入できます。なお、右半分の死亡診断書は医師が記入するため、遺族が書く必要はありません。

Q. 死亡届の提出期限を過ぎてしまったらどうなりますか?

A. 期限を過ぎても死亡届は受理してもらえますが、戸籍法第135条により5万円以下の過料が科される可能性があります。また、届出が遅れると火葬許可証の発行も遅れるため、葬儀の日程に影響が出ます。速やかに届け出ましょう。

Q. 葬儀社に死亡届の提出を任せてもよいですか?

A. はい、問題ありません。届出人欄への記名は親族などが行いますが、書類を役場の窓口に持参する人は代理人でもかまいません。実際には葬儀社が代行して提出するケースがほとんどです。

Q. 死亡届を出した後にコピーはもらえますか?

A. 死亡届の原本は提出後に返却されません。提出前にコピーを取っておくことをおすすめします。提出後に必要になった場合は、「死亡届の記載事項証明書」を法務局に請求することで写しを取得できますが、用途が限られているため事前のコピーが確実です。

まとめ

死亡届の手続きについて、【この記事の結論】を振り返ります。

  • 死亡届は死亡を知った日から7日以内に提出(国外は3ヶ月以内)
  • 提出先は死亡地・本籍地・届出人の住所地の市区町村役場(夜間・休日も可)
  • 届出人は同居の親族が第一順位。窓口への提出は葬儀社が代行可能
  • 死亡届と死亡診断書はA3用紙1枚で一体になっている
  • 提出前にコピーを必ず5部以上取っておく

大切な方を亡くされた直後は、心の整理がつかない中での手続きになります。わからないことがあれば、葬儀社や市区町村の窓口に遠慮なく相談してください。

亡くなったことを周囲に知らせる方法については「訃報の連絡方法と書き方」で例文付きで解説しています。


葬儀後の手続き全体を確認したい方は「葬儀後にやることチェックリスト|期限と優先順位」もあわせてご覧ください。

※ この記事は一般的な情報提供を目的としています。 手続きの詳細は自治体によって異なる場合があります。具体的な対応については、お住まいの市区町村役場にお問い合わせください。

※ 法的根拠: 戸籍法(法務省 死亡届)第86条(届出期間)、第87条(届出義務者)、第135条(届出懈怠の制裁)

最終更新日: 2026年2月26日

参考情報・出典