【この記事の結論】 自分の家の宗派は、親族への確認・菩提寺への問い合わせ・仏壇の本尊・お墓の刻字・位牌の戒名の5つの方法で調べられます。

  • 親族や菩提寺に聞く — 最も確実で早い方法。父方の親族に確認するのが一般的
  • 仏壇・お墓・位牌で判断 — 本尊の仏像、墓石の梵字、戒名の文字に宗派の手がかりがある
  • わからない場合の対処 — 無宗教での葬儀や僧侶派遣サービスの利用も可能

この記事の対象読者: 葬儀や法要の準備で宗派の確認が必要になった方/仏壇やお墓から宗派を見分けたい方/宗派がわからないまま葬儀を行う方法を知りたい方
読んだら今日やること: ご両親や親族に「うちの宗派は何か」「菩提寺はどこか」を聞いてみましょう

葬儀や法要の準備をするとき、「うちの宗派って何だろう?」と困った経験はありませんか。

核家族化が進んだ現代では、自分の家の宗派を知らない方が増えています。しかし葬儀の読経や戒名、お墓の管理には宗派の確認が欠かせません。

この記事では、自分の家の宗派を調べる5つの方法と、仏壇・お墓・位牌から宗派を見分けるポイントをわかりやすく解説します。

宗派を知る必要がある場面とは

葬儀の準備で必要になる

葬儀では、宗派に合った僧侶に読経を依頼する必要があります。宗派によってお経の種類や葬儀の作法が異なるため、事前に宗派を確認しておくことが大切です。

また、戒名(法名)のつけ方も宗派ごとに違います。宗派がわからないまま葬儀を進めると、後から問題になることがあります。

法要・お墓の手続きで必要になる

四十九日法要やお盆の法要でも、宗派に合った僧侶を手配する必要があります。

さらに、お墓の購入や引っ越し(改葬)の際にも、受け入れ先の寺院の宗派と合っているか確認が必要になるケースがあります。

自分の家の宗派を調べる5つの方法

1. 親族や年長者に聞く

最も早く確実な方法です。ご両親、祖父母、叔父・叔母など、家のことをよく知っている年長の親族に聞いてみましょう。

一般的には父方の宗派を受け継ぐケースが多いです。母方の親族に聞いても、自分の家とは異なる宗派の場合があるので注意しましょう。

聞くべきポイントは以下の3つです。

  • 家の宗派は何か
  • 菩提寺(お墓のあるお寺)はどこか
  • 檀家としてお付き合いのある寺院はあるか

2. 菩提寺(お墓のあるお寺)に問い合わせる

お墓がどこのお寺にあるかがわかれば、そのお寺に直接問い合わせるのが確実です。

菩提寺では檀家の記録を管理しているため、家の宗派や過去の法要の記録を教えてもらえます。電話一本で確認できる場合がほとんどです。

3. 仏壇の本尊(ご本尊)で判断する

自宅に仏壇がある場合、中央に祀られている本尊(仏像や掛け軸)から宗派を推測できます。

本尊 宗派
阿弥陀如来 浄土宗・浄土真宗・天台宗
大日如来 真言宗
釈迦如来 曹洞宗・臨済宗・天台宗
曼荼羅(大曼荼羅本尊) 日蓮宗

本尊の両脇に置かれている脇侍(わきじ)の組み合わせでも、さらに細かく宗派を特定できます。

4. お墓に刻まれた文字で判断する

お墓の正面や側面に刻まれた文字から宗派を見分けることができます。

お墓の刻字 宗派
南無阿弥陀仏 浄土宗・浄土真宗
南無妙法蓮華経 日蓮宗
南無大師遍照金剛 真言宗
梵字「キリーク」 浄土宗・浄土真宗
梵字「ア」 真言宗・天台宗

墓石の上部に梵字(サンスクリット文字)が刻まれている場合は、その梵字の種類も手がかりになります。

5. 位牌の戒名で判断する

先祖の位牌に書かれた戒名(法名)の特徴から宗派を見分けられます。

戒名の特徴 宗派
「誉」の字が入る 浄土宗
「釋(しゃく)」の字が入る 浄土真宗
戒名の上に梵字「ア」がある 真言宗
「日」「妙」の字が入る 日蓮宗
戒名の上に梵字がある 曹洞宗・臨済宗

なお、浄土真宗では「戒名」ではなく「法名」、日蓮宗では「法号」と呼びます。

【一覧表】主要7宗派の特徴まとめ

日本の仏教で信徒数が多い主要7宗派の特徴をまとめました。

宗派 開祖 本尊 代表的なお経 特徴
浄土宗 法然 阿弥陀如来 南無阿弥陀仏 念仏を唱えて極楽浄土を目指す
浄土真宗 親鸞 阿弥陀如来 南無阿弥陀仏 信心のみで救われるとする
真言宗 空海 大日如来 真言(呪文) 密教の修行で悟りを開く
天台宗 最澄 釈迦如来 法華経 すべての人が成仏できると説く
曹洞宗 道元 釈迦如来 般若心経 座禅そのものが悟りとする
臨済宗 栄西 釈迦如来 般若心経 公案を用いた座禅で悟りを目指す
日蓮宗 日蓮 大曼荼羅 南無妙法蓮華経 法華経を最高の教えとする

どうしても宗派がわからない場合の対処法

上記の方法を試しても宗派がわからない場合は、以下の対処法があります。

無宗教での葬儀を選ぶ

日本では信教の自由が保障されています。特定の宗派にこだわらず、無宗教での葬儀(自由葬・お別れ会)を選ぶこともできます。

読経を行わず、故人の好きだった音楽や映像で見送る形式です。

僧侶派遣サービスを利用する

菩提寺がない場合、僧侶派遣サービスを利用する方法があります。希望する宗派の僧侶を手配してもらえるので、宗派がはっきりしない場合でも対応可能です。

一般的な葬儀の読経であれば、5〜15万円程度で依頼できます。

故人の遺志を尊重する

故人がエンディングノートなどに宗教や葬儀の希望を書き残していれば、その遺志を尊重しましょう。

家の宗派にこだわらず、故人が望んだ形で送ることが最も大切です。

宗派に関するよくある質問

Q. 家の宗派と違う宗派で葬儀はできますか?

はい、できます。日本では信教の自由が保障されているため、家の宗派と異なる宗派で葬儀を行っても法律的な問題はありません。ただし、菩提寺がある場合は事前に相談しておくのがマナーです。

Q. 宗派によって葬儀費用は変わりますか?

宗派そのもので大きく変わることは少ないですが、お布施の相場は宗派や地域によって異なります。一般的には20〜50万円程度が目安です。詳しくはお布施の相場と渡し方をご参照ください。

Q. 改宗(宗派を変える)は可能ですか?

可能です。改宗には新しい宗派の寺院への入檀手続きが必要になります。菩提寺がある場合は離檀の手続きも必要です。お墓の移転が伴う場合は改葬手続きも発生します。

Q. 菩提寺がない場合はどうすればいいですか?

菩提寺がない場合は、僧侶派遣サービスを利用するか、近隣の寺院に相談する方法があります。最近は菩提寺を持たない家庭も増えていますので、心配する必要はありません。

まとめ

自分の家の宗派がわからない場合は、以下の5つの方法で調べられます。

  1. 親族や年長者に聞く(最も確実)
  2. 菩提寺に問い合わせる
  3. 仏壇の本尊で判断する
  4. お墓の刻字で判断する
  5. 位牌の戒名で判断する

まずは親族に「うちの宗派は何か」「お墓はどこのお寺にあるか」を聞いてみるのが一番の近道です。

それでもわからない場合は、無宗教での葬儀や僧侶派遣サービスの利用も選択肢になります。大切なのは宗派にこだわることよりも、故人を心を込めて送ることです。

元気なうちに家の宗派や菩提寺を確認し、エンディングノートに記録しておくことをおすすめします。

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※この記事は一般的な情報提供を目的としています。宗派の確認や葬儀の手配については、菩提寺や葬儀社にご相談ください。