【この記事の結論】 法事の香典は親1〜10万円、友人5,000〜10,000円が相場で、表書きは四十九日以降「御仏前」と書きます。
- 金額相場一覧 — 四十九日・一周忌・三回忌・七回忌以降の4段階×6つの関係別に整理
- 香典袋の書き方 — 表書きは「御仏前」、中袋は旧字体で金額記入、連名は3名まで
- 渡し方マナー — 袱紗に包んで持参し、「ご仏前にお供えください」と添えて両手で渡す
この記事の対象読者: 法事に初めて参列する方、香典の金額や書き方に迷っている方
読んだら今日やること: 故人との関係と法要の種類から一覧表で金額を確認し、香典袋を用意しましょう
法事に招かれたとき、「香典はいくら包めばいいの?」「香典袋にはどう書くの?」と迷う方は多いのではないでしょうか。
法事の香典は、葬儀のときとは金額の相場も書き方のルールも異なります。間違えると失礼にあたることもあるため、事前に確認しておくことが大切です。
この記事では、法事の香典の金額相場を法要別・関係別の一覧表でわかりやすく整理し、香典袋の正しい書き方や渡し方のマナーまで解説します。
法事の香典とは?葬儀の香典との違い
法事の香典とは、四十九日や一周忌などの法要に参列する際に、故人への供養の気持ちを込めてお渡しする金銭のことです。
葬儀(通夜・告別式)の香典と法事の香典には、以下のような違いがあります。
| 項目 | 葬儀の香典 | 法事の香典 |
|---|---|---|
| 表書き | 御霊前(仏教一般) | 御仏前(四十九日以降) |
| 墨の色 | 薄墨 | 普通の黒墨 |
| 金額の目安 | やや高め | 葬儀より低めの場合が多い |
| お札 | 新札を避ける | 新札でも問題ないとする意見あり |
葬儀では「御霊前」と書くのが一般的ですが、法事では四十九日を境に故人が「仏」になったとされるため、「御仏前」と書くのが正しいマナーです。
また、葬儀では「急な不幸で墨をする時間がなかった」という意味で薄墨を使いますが、法事は日程が事前にわかっているため普通の黒墨で問題ありません。
【一覧表】法事の香典の金額相場|法要別×関係別
法事の香典の金額は、「故人との関係性」と「法要の種類」の2つで決まります。以下の一覧表を参考にしてください。
四十九日・一周忌の香典相場
| 故人との関係 | 20〜30代 | 40代 | 50代以上 |
|---|---|---|---|
| 親 | 10,000〜30,000円 | 10,000〜50,000円 | 30,000〜100,000円 |
| 兄弟姉妹 | 10,000〜30,000円 | 10,000〜50,000円 | 10,000〜50,000円 |
| 祖父母 | 5,000〜10,000円 | 10,000〜30,000円 | 10,000〜30,000円 |
| おじ・おば | 5,000〜10,000円 | 10,000〜30,000円 | 10,000〜30,000円 |
| 友人・知人 | 5,000〜10,000円 | 5,000〜10,000円 | 5,000〜10,000円 |
| 会社関係 | 5,000〜10,000円 | 5,000〜10,000円 | 5,000〜10,000円 |
三回忌の香典相場
三回忌の服装や香典袋の書き方など、参列マナーの詳細は「三回忌の服装・香典マナー完全ガイド」をご覧ください。
| 故人との関係 | 20〜30代 | 40代 | 50代以上 |
|---|---|---|---|
| 親 | 10,000〜30,000円 | 10,000〜50,000円 | 10,000〜50,000円 |
| 兄弟姉妹 | 10,000〜30,000円 | 10,000〜30,000円 | 10,000〜30,000円 |
| 祖父母 | 5,000〜10,000円 | 5,000〜10,000円 | 10,000〜30,000円 |
| おじ・おば | 5,000〜10,000円 | 5,000〜10,000円 | 5,000〜10,000円 |
| 友人・知人 | 3,000〜5,000円 | 5,000〜10,000円 | 5,000〜10,000円 |
| 会社関係 | 3,000〜5,000円 | 3,000〜5,000円 | 5,000円 |
七回忌以降の香典相場
| 故人との関係 | 金額の目安 |
|---|---|
| 親 | 5,000〜30,000円 |
| 兄弟姉妹 | 5,000〜10,000円 |
| 祖父母 | 3,000〜10,000円 |
| おじ・おば | 3,000〜5,000円 |
| 友人・知人 | 3,000〜5,000円 |
| 会社関係 | 参列しない場合が多い |
金額を決めるときのポイント
法事の香典金額を決める際は、次の4つのポイントを押さえておきましょう。
- 会食がある場合は+5,000〜10,000円を上乗せする(会食の費用分を考慮)
- 偶数の金額(2万円・4万円など)は避ける(「割り切れる」=縁が切れるとされるため)
- 4と9がつく金額も避ける(「死」「苦」を連想させるため)
- 年忌が進むほど金額は下がる傾向がある(三回忌→七回忌→十三回忌と段階的に)
葬儀のときの香典金額よりも、法事の香典を多く包む必要はありません。迷ったときは、同じ立場の親族や参列者に相談するのも一つの方法です。
香典の基本的な相場については、「香典の金額相場まとめ」でも詳しく解説しています。初盆の香典相場やお供え物の選び方は「初盆の香典相場とお供え物のマナー」をご覧ください。
法事の香典袋の選び方と表書き
表書きの種類|宗派別一覧
法事の香典袋に書く表書きは、宗派によって異なります。
| 宗派 | 表書き | 補足 |
|---|---|---|
| 仏教(一般) | 御仏前 | 四十九日以降はすべて御仏前 |
| 浄土真宗 | 御仏前 | 四十九日前から御仏前を使用 |
| 神道 | 御玉串料・御榊料 | 「御神前」でもOK |
| キリスト教 | 御花料 | カトリック・プロテスタント共通 |
| 宗派不明の場合 | 御香典・御香料 | どの宗派でも使える |
仏教の法事であれば「御仏前」と書けば間違いありません。宗派がわからない場合は「御香典」が無難です。
香典袋のグレード(金額に合わせた選び方)
香典袋は、包む金額に見合ったグレードのものを選びましょう。
| 包む金額 | 香典袋の目安 |
|---|---|
| 3,000〜5,000円 | 水引が印刷された略式タイプ |
| 10,000〜30,000円 | 黒白または双銀の水引が付いたもの |
| 50,000円以上 | 双銀の水引が付いた高級タイプ |
水引は「結び切り」(二度とほどけない結び方)のものを選びます。蝶結び(何度でも結び直せる)は慶事用ですので、間違えないよう注意してください。
香典袋の選び方の詳細は、「香典袋の選び方・書き方ガイド」をご覧ください。
香典袋の書き方|中袋・裏面・連名の書き方
外袋(上包み)の書き方
外袋には、水引の上に表書き、水引の下にフルネームを記入します。
- 筆記具: 毛筆か筆ペン(法事は普通の黒墨でOK)
- 名前の位置: 水引の下、中央にフルネームを縦書き
- 文字の大きさ: 表書きよりやや小さめに書く
中袋の書き方|旧字体の金額一覧
中袋の表面中央に金額を、裏面左下に住所と氏名を書きます。金額は改ざん防止のため、旧字体(大字)で書くのがマナーです。
| 金額 | 旧字体での書き方 |
|---|---|
| 3,000円 | 金参仟圓也 |
| 5,000円 | 金伍仟圓也 |
| 10,000円 | 金壱萬圓也 |
| 20,000円 | 金弐萬圓也 |
| 30,000円 | 金参萬圓也 |
| 50,000円 | 金伍萬圓也 |
| 100,000円 | 金拾萬圓也 |
中袋はボールペンで書いても問題ありません。遺族が確認しやすいよう、読みやすさを優先してください。
連名の場合の書き方
複数人でまとめて香典を出す場合は、以下のルールで書きます。
| 人数 | 書き方 |
|---|---|
| 2名 | 中央に目上の方、その左に目下の方の名前を並記 |
| 3名 | 中央に目上の方を書き、右→左の順で残り2名を記入 |
| 4名以上 | 代表者名を中央に書き、左下に「外一同」と添える。全員の名前は別紙に記入して中袋に同封 |
中袋がない場合の書き方
略式の香典袋で中袋がない場合は、裏面の左下に金額・住所・氏名をまとめて記入します。金額は表面に書かず、裏面にすべて記載するのが正しいマナーです。
法事の香典の渡し方マナー
袱紗(ふくさ)の選び方
香典は袱紗に包んで持参するのがマナーです。
| 項目 | 弔事の袱紗 |
|---|---|
| 色 | 紺、グレー、深緑、うぐいす色、黒などの寒色系 |
| 種類(1〜3万円) | 金封袱紗(挟むタイプ) |
| 種類(3万円以上) | 爪付き袱紗・台付き袱紗 |
| 包み方 | 右開き(慶事の左開きと逆) |
紫色の袱紗は慶弔どちらにも使えるので、1枚持っておくと便利です。
渡すタイミングと添える言葉
| 場面 | 渡し方 | 添える言葉 |
|---|---|---|
| 受付がある場合 | 受付で袱紗から出して両手で渡す | 「心ばかりですが、ご仏前にお供えください」 |
| 受付がない場合 | 施主に直接渡す | 「本日はお招きいただきありがとうございます」 |
| 仏壇に供える場合 | 表書きが自分側に向くように置く | 「ご仏前にお供えさせていただきます」 |
注意点: 法事では「ご愁傷様でございます」は使いません。葬儀とは異なり、法事は事前に日程がわかっている行事のため、「お招きいただきありがとうございます」のような言葉が適切です。
お札の入れ方
- お札の向き: 肖像画が裏面(下側)になるように入れる
- 新札について: 法事(四十九日以降)は新札を入れても基本的に問題ありません。ただし気になる場合は、一度折り目をつけてから入れましょう
- 枚数: できるだけ少ない枚数にまとめる(1万円なら1万円札1枚)
法事の香典でよくある疑問
夫婦で参列する場合の金額は?
夫婦で参列する場合は、1人分の相場の1.5〜2倍が目安です。たとえば、1人なら1万円の場合は、夫婦で1万5,000円〜2万円を包みます。
ただし2万円は偶数のため避けたい場合は、1万円+5千円の計1万5,000円、または3万円にするのが一般的です。
香典袋の名前は、夫のフルネームのみを書くのが基本です。夫婦連名にする場合は、中央に夫のフルネームを書き、その左に妻の名前(名のみ)を添えます。
子ども連れの場合は上乗せする?
会食に子ども分の食事が用意される場合は、1人あたり3,000〜5,000円を上乗せするのがマナーです。小学生未満で食事が不要な場合は上乗せしなくても問題ありません。
香典辞退と言われたら?
案内状に「ご香典はご辞退いたします」と書かれている場合は、香典を持参しないのがマナーです。無理に渡すのは、施主の意向に反することになります。
代わりに、お供え物(菓子折りや花など)を持参するのもよいでしょう。ただし「お供え物も辞退」とある場合は手ぶらで参列して問題ありません。
法事に参列できない場合は?
参列できない場合は、以下の方法で香典を届けます。
- 現金書留で郵送する: 香典袋に入れた上で現金書留封筒に入れ、お悔やみの手紙を添えて送る
- 代理の方に託す: 同じ法事に参列する親族や知人に代わりに渡してもらう
- 後日改めて持参する: 法事後にご自宅を訪問してお渡しする
郵送の場合は、法事の日の1週間前〜前日に届くように手配するのが理想です。
まとめ|法事の香典は相場を参考に失礼のない金額を
法事の香典のポイントをまとめます。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 金額相場 | 親は1〜10万円、兄弟は1〜5万円、友人は5千〜1万円 |
| 年忌が進むと | 金額は下がる傾向(三回忌→七回忌→十三回忌) |
| 会食がある場合 | +5,000〜10,000円を上乗せ |
| 表書き | 四十九日以降は「御仏前」 |
| 墨の色 | 法事は普通の黒墨でOK |
| 中袋 | 旧字体で金額、裏面に住所・氏名 |
| 渡し方 | 袱紗に包んで持参、両手で渡す |
香典の金額は、あくまで一般的な相場です。地域や家庭の慣習によって異なる場合もあるので、迷ったときは同じ立場の親族に相談するのが確実です。
一周忌法要の準備全般については、「一周忌法要の準備ガイド」もあわせてご覧ください。
不明な点は菩提寺や葬儀社、全日本葬祭業協同組合連合会にご相談ください。
この記事は一般的な情報提供を目的としています。金額や慣習は地域・宗派・家庭によって異なる場合があります。具体的な判断は、菩提寺や親族にご確認ください。
最終更新日: 2026年2月22日
よくある質問(FAQ)
Q. 法事の香典の相場はいくらですか?
法事の香典の相場は、故人との関係性と法要の種類によって異なります。 親の法事は1〜10万円、兄弟姉妹は1〜5万円、祖父母は5,000〜30,000円、友人・知人は5,000〜10,000円が目安です。年忌法要が進むにつれて金額は下がる傾向にあり、三回忌以降は四十九日や一周忌より低めで問題ありません。
Q. 法事の香典袋の表書きは何と書きますか?
仏教の法事(四十九日以降)では「御仏前」と書きます。 浄土真宗は四十九日前でも「御仏前」を使用します。神道は「御玉串料」「御榊料」、キリスト教は「御花料」です。宗派がわからない場合は、どの宗派でも使える「御香典」が無難です。
Q. 法事の香典に新札を入れてもいいですか?
法事(四十九日以降)は新札を入れても基本的に問題ありません。 葬儀では「不幸を予期して準備していた」と受け取られるため新札を避けますが、法事は事前に日程がわかっている行事です。気になる場合は、新札に一度折り目をつけてから入れるとよいでしょう。
Q. 法事に参列できない場合、香典はどうすればいいですか?
参列できない場合は、現金書留で郵送するのが一般的です。 香典袋に入れた上で現金書留封筒に入れ、お悔やみの手紙を添えて法事の1週間前〜前日に届くように送ります。同じ法事に参列する親族に代理で渡してもらう方法や、後日ご自宅を訪問してお渡しする方法もあります。
参考情報・出典
